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最終更新日 2025年3月7日(Fri)
記事作成日 2025年2月26日(Wed)
Xの対話型AI「Grok」が、最新バージョン「Grok3」にアップデートされました。
従来の「Grok2」と比べ、より賢く、使いやすく進化したGrok3は、特にSNS運用やマーケティング施策に役立つAIとして注目されています。
Xならではのデータを活用し、リアルタイム性の高い情報収集機能が強化されたことで、SNSマーケティングの可能性がさらに広がるでしょう。
本記事では、Grok3の特徴や活用法、ChatGPTとの違いについて詳しく解説します。
目次
(出典:Grok-1のオープンリリース)
Grokは、イーロン・マスク氏が設立した人工知能企業「xAI」によって開発されたチャットボットです。2024年3月17日に最初にリリースされたGrok1から、バージョンアップを続け、マスク氏はGrok3を「地球上で最も賢いAI」と称賛しています。
Grokの特徴を以下で詳しく見ていきましょう。
xAI社が開発したGrokは、X(旧Twitter)を介してオープンソース化が進んでいます。
公開年表 | 内容 |
2023年11月 | プレビュー版公開 |
2024年3月 | Grok1リリース |
2024年3月 | Grok1.5バージョンアップ |
2024年8月 | Grok2リリース |
2025年2月 | Grok3リリース |
Grok3は、200,000台以上のNvidia H100 GPUを使用し、数ヵ月のトレーニングを経て2025年2月17日にリリースされました。
Grokは「あらゆる質問に答える」を目的に作られており、対話型AIのなかでも道徳・社会的に反するような質問にも答えられる特徴を持っています。
Grok3の強みはリアルタイム性と高い推論力です。数学・科学・プログラミング分野で特に優れた性能を持ち、全世代機の10倍以上の計算能力を備えています。
また、AI自身が間違いから学習し、応答を調整できる機能を搭載し、より高精度な推論を行うために「チェーン・オブ・ソート」を活用。これにより、単なる結論だけでなく、その理由も明確に説明できる回答を提供できます。
例えば、「iPhoneの最新トレンド」を尋ねると、Xの情報を含む具体的なリストに加え、その背景や将来の影響まで深掘りした回答を生成。
Xのリアルタイム性を活かした迅速な分析と高い推理力が、Grok3の大きな強みと言えるでしょう。
Xプレミアムプラス(Web経由) |
月額6,080円(または年額60,040円) |
Xプレミアムプラス(App Store経由) |
月額8,000円(または年額80,000円) |
SuperGrok | 月額約3,400円(または年額300ドル) |
本章では、Grok3を使ったX(旧Twitter)の活用方法を解説します。
Grok3はリアルタイムでトレンドを把握しているからこそ、Xで今話題のトレンドやネタを収集したいときにも便利です。
「今、何がバズっているのか」情報をキャッチして、自分の投稿に反映することも可能です。どんな絡み方をすれば、エンゲージメントを高めることができるのか、効果的な投稿方法も含め、アドバイスが受けられるようになります。
Grok3は、強力な推論力を持っているため、複数の情報から得られるデータや事実を整理してくれます。マーケティング施策や戦略立案に必要なデータを、スピーディにテキスト化してくれます。
例えば、Grok3に以下のように尋ねてみましょう。
Grok3は、即時にXのリアルタイムデータを分析し、話題性のある適切なリストアップしてくれます。
クリエイターコンテンツを効率的に生成することにも繋がります。
・文章生成
・プログラミングコード生成
・画像生成(Xアプリでは可能)
・文章校正
・ファイルアップロード
上記のようなコンテンツの生成においても、活用できる範囲が広いことが分かります。
文章作成だけでなく記事のコンセプトや、SEOキーワードなども同時に出力することが可能です。プロンプトを使用し、文章のテイストを変更することも可能になるため、記事の量産もできます。
Grok3は、リアルタイムで翻訳機能を使用できる「他言語サポート」が強化されています。
言語処理能力も高く、リアルタイムで日本語に翻訳することも可能です。言葉の壁を感じることもなくなり、グローバル対応を実現してくれます。
データ情報収集能力に長けているため、Grok3はデータ分析にも向いています。
一般的な販促データはもちろん、SNSユーザーやインフルエンサーの分析にも最適です。SNSを使ったマーケティングに必要なデータを、Grok3を使って簡単に収集できます。
Grok3は、現在はβ版の段階ではあるものの、日々進化する余地を残しています。
企業にとってのAI導入や生成AIの活用の可能性も広がると言えるでしょう。初期テストの段階でも、ChatGPTやGoogleのGeminiなどの競合と比較しても、より高い性能を示しているようです。
また、今後音声モードが追加される予定があり、合成音声を使い対話機能を備えられるようになると言われています。
イーロンマスク氏は、AIはオープンソースであるべきというスタンスを持っています。そのため、次世代型AIチャットボットとして、商用利用を変えるきっかけとなるかもしれません。
Grok3は、Chat GPTを始めとした従来のAIモデルを上回る性能を持っている、とも言われています。ブラインドテストでも高得点を記録していることや、コーディングタスクの指標においても優れたスコアを示しています。
では、具体的にGrok3とChatGPTにはどのような違いがあるのでしょうか。
ここでは、主な違いを2つ紹介します。
Grok3は、情報収集能力に優れており、回答のために拾う情報源がWEBだけでなくXも含まれています。
Xとの結合度が高く、指定したハッシュタグの投稿状況を確認することができ、最新トレンドをスピーディーに集計して回答のなかに盛り込むことも可能です。
Chat GPTはBingプラグインを使用しており、外部プラグインを使用しないとSNSと連携できません。
Grok3は、SNS向けの活用に特化したAIモデルです。
Xに投稿された画像をもとに解析したり、テキストのOCR(光学文字認識)処理にも強みを持っています。
一方、Chat GPTは、汎用性が高く文章生成やコーディングにも適しています。ビジネス文書の作成やプログラムのコード補助など、幅広い用途で活用できる点が特徴です。
X(旧Twitter)Grokは、リアルタイム検索やSNSとの統合、数学的な推論力に優れており、他のOpenAIとの差別化を進めています。
性能面でも大きく飛躍していること、日々進化する余地も十分に残しているからこそ、将来性も期待できるでしょう。