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最終更新日 2025年2月19日(Wed)
記事作成日 2024年3月12日(Tue)
「ショート動画をよく見かけるが、企業のSNS運用でも取り入れるべき?」
「数あるSNSでもどのプラットフォームがショート動画に合う?」
このようにショート動画が気になっていても、活用のイメージがわかずに困っているSNS担当者の方は多いのではないでしょうか?
SNSへの公開を前提とした縦長の短い動画が、マーケティングでも大きな注目を集めています。
ただ、テレビCMやネット広告と比べると、ショート動画のノウハウはまだ出回っていません。SNS運用を内製化している多くの企業は、ショート動画施策を手探りで進めているのが現状です。
そこで本記事では、ショート動画を取り巻く環境をSNSごと・活用シーンごとに分析していきます。
弊社が制作に携わったショート動画の事例も紹介しますので、SNS戦略の強化にぜひお役立てください。
目次
ショート動画とは、縦型の短い動画コンテンツを指す言葉。縦向きのスマホの全画面に臨場感ある動画を写せること、数十秒で手軽に楽しめることなどが特徴です。
ショート動画の投稿が活発なSNSは、主に以下の4つ。
TikTok以外では、本来のコンテンツに加えて後からショート動画の機能が実装されました。
また、これらの4つのSNSでは、スマホの画面を上下にスワイプすると、ユーザーの趣向に合った動画が次々におすすめ表示されます。
2025年現在でも、通勤電車でも寝る前のベッドでも、タイミングを問わずあらゆるコンテンツに触れられる環境となりました。限られた余暇時間でユーザーの興味を引くには、時間あたりの満足度(タイムパフォーマンス)が高いショート動画が、発信活動の鍵を握っていると言えるでしょう。
ショート動画が人気であるとはわかっても、公開先の候補が多く行動に迷ってしまうかもしれません。
そんな時はまずSNSごとの特徴をつかみ、自社と相性の良い公開先を探すことから始めてみましょう。
ここでは、公開先として定番である次の4つのSNSについて、ショート動画に関するトレンドや運用のポイントを紹介します。
SNSによってユーザーの好みなどが変わるため、特徴をぜひ比較してみてください。
TikTokは、SNSの中でもショート動画機能の先駆け的存在です。ほかのSNSがTikTokを追いかけるように、ショート動画が広まりました。
TikTokでは誰でもハイクオリティな動画を作成・投稿しやすいよう、編集に関する機能が豊富に備わっています。普段からTikTokのコンテンツを注視すれば「最近はこの編集機能を使うユーザーが多いようだ」など、ショート動画のトレンドをつかめるでしょう。
アルゴリズムの特徴としては、アカウントそのものの規模よりも動画1本ずつの内容で評価される傾向にあります。
若い世代が共感できる動画を積極的に投稿すれば、ゼロスタートの企業アカウントでも大きなバズを生めるかもしれません。
Instagramでは「リール」の機能がショート動画にあたります。
世界観を重視したコンテンツなどで、理想や憧れをビジュアル化しているアカウントが多いです。Instagramらしい “ 理想・憧れ・共感 ” を引き寄せるようなショート動画の構成が、ヒットのポイントとなるでしょう。
発見欄や検索結果といったコンテンツの表示場所では、ユーザーの好みによりピックアップされる順番などが調整されています。そのため「どのようなユーザーに投稿を届けるか」を狙う意識が大切です。
また、フォロワーとの密なコミュニケーションも、Instagramのアルゴリズムでは重要視されています。フォロワーがついコメントや保存をしたくなる、満足度の高いショート動画をぜひ公開していきましょう。
流行を重視するTikTokと比較すると、YouTubeショートのコンテンツは多種多様だと表現できます。もともと動画コンテンツを公開するのに特化したSNSであるため、ユーザーの表現の引き出しやアイディアが幅広いのかもしれません。
その中でも、典型的なショート動画では、人にフォーカスしたストーリー性のある構成がヒットしている印象です。そのため幅広いユーザーが楽しめて、誰が見てもインパクトがあるショート動画を作ることがおすすめ。
15〜60秒の動画に「インパクトがある部分」を入れて、短いながらも見応えのある構成を目指してみてください。
X(旧Twitter)はユーザーの年齢層が幅広く、様々なジャンルのショート動画がアップされています。
Xでショート動画を投稿するポイントは、なんと言っても拡散力の高さ。ユーザーが自身のフォロワーへ投稿を共有するリポストの機能が積極的に使われているからです。
企業のアカウントとは接点がなかったユーザーにも、ショート動画が広く知れ渡る可能性があります。
また、タイムラインでは、全角140文字までの短文しか表示されません。テキストベースの情報が流れてくる中で、ショート動画は視覚的に印象を残す工夫として効果的です。
ショート動画は、2018年のTikTokの登場から注目度が高まった、比較的新しいコンテンツです。しかし、画像投稿がメインだったInstagramや、短文投稿を前提としていたXにまでショート動画の機能が実装され、2025年現在でもSNSマーケティングで欠かせない存在となりました。
そして企業アカウントでは、次のような様々な使い道でマーケティングの可能性を日々広げています。
それぞれの活用シーンで企業はどのような効果を得られるのか、1つずつ確認していきましょう。
ユーザーの興味を引くために、ショート動画が投稿に使われます。さらにショート動画はSNS内の広告出稿機能でも活用できます。
ショート動画の投稿で「面白かった」「勉強になった」などユーザーの感情を動かせると、高評価やフォローにつながるでしょう。高評価の数や滞在時間が伸びるほどアルゴリズムに良いいい影響を与えるSNSが多く、企業でも積極的にショート動画を投稿するようになりました。
また、予算を組んで広告設定することで、SNSのタイムラインやおすすめ欄で優先的に自社のショート動画が表示されるのです。1日あたり数百円程度から安価に広告を流せます。
出稿前の設定で、ショート動画を届けたい年齢やターゲットを細かく設定できることがメリット。それにより、従来のテレビCMや雑誌広告よりもピンポイントなターゲティングが可能です。
これはコスメ紹介などのショート動画で使われている手法です。ドラッグストアやバラエティショップの店頭にディスプレイを設置し、ショート動画を流すことがあります。
売り場の近くを通った人は、音や動画でディスプレイに気づくでしょう。そして商品の使い方や特徴を流せば、ショート動画を参考に購入の検討ができます。
チラシやポップを置くよりも、ショート動画のほうが情報を伝える力が高いことがメリットです。音や動画で、より臨場感ある宣伝となるでしょう。
SNSに投稿したショート動画は、Webサイトへの掲載も可能です。最近ではECサイトやオウンドメディアで、参考としてショート動画を載せる施策も増えてきました。
テキストや画像だけでは表現しきれない、商品の質感や大きさをわかりやすく伝えられるでしょう。
Webサイトに掲載する場合、先にSNSに投稿してショート動画への反応を集めておくことがおすすめです。SNSのフォロワーから「いいね」や高評価を得たショート動画を使えば、Webサイトの訪問者にも満足感を与えられます。
ショート動画は、フォロワーを巻き込んだ企画の仕掛け作りにも使えます。たとえば、動画の中でクイズを出し、コメントでの回答を呼びかけるのです。
コメントの数が増えたり、コメントを書き込むためにユーザーが動画に留まってくれたりと、アルゴリズムでの評価が高まりやすくなるでしょう。
プレゼントキャンペーンでは、当選者にダイレクトメールを送れるようフォローをうながすと、アカウントの成長につながります。
(出典:TikTok for Bussiness)
2024年上半期から、新たな動画トレンドとして「TikTokショートドラマ」が熱いコンテンツとして注目を集めています。短時間で視聴者の感情を揺さぶることができるマーケティング手法で、企業のSNS戦略に欠かせないコンテンツとなりつつあります。
TikTokが発表した「上半期トレンド大賞2024」では、「ホットワード部門」の大賞に 「ショートドラマ」 が選ばれました。TikTok上で「#ショートドラマ」を付けた投稿の再生回数は727億回を超え、圧倒的な人気を誇っています。
「ごっこ倶楽部」 などのクリエイターが、ストーリー性のある短編ドラマを投稿し、多くの視聴者を引きつけています。企業もこのトレンドに着目し、自社商品やサービスのプロモーションを縦型のショートドラマ形式にする動きが広がっています。
縦型ショートドラマは、1~3分程度の短いストーリー仕立ての縦型の動画です。TikTokやInstagramリール、YouTubeショートなどで展開され、短時間で視聴者を引き込み、商品やブランドの魅力を伝えるのに適しています。
企業がショートドラマを活用する理由は以下の通りです。
特に 若年層(Z世代) は、短くてストーリー性のある動画に親しんでおり、企業がこの層にリーチするための効果的な手段として期待できます。
すでに多くの大手企業がTikTokショートドラマをプロモーションに活用中です。
例えば、以下のような事例があります。
「恋は青春より青し」というTikTokショートドラマを展開し、ブランドの若者向けイメージを強化。 (約5万回の再生を記録)
「働くことの意味」をテーマにしたショートドラマを公開し、前後編合わせて 1,700万回以上の再生 を達成。
スマホの新機種PRとして、日常のワンシーンを切り取ったショートドラマを制作し、視聴者の共感を獲得。 |
他にも、みずほ銀行や三井住友カード、サントリーホールディングス、日本航空などの大手企業がショート動画の発信に取り組んでいます。「広告臭の少ない、ユーザーに寄り添うコンテンツ」 として機能し、ブランドの好感度アップにつながっています。
広告や店頭ディスプレイとして応用的な使い方もできるショート動画は、企業からも注目が集まっています。
「ぜひ自社でもショート動画の公開を始めたい!」と意欲が上がった担当者の方も多いのではないでしょうか。しかし、どのような動画を作ればいいのかわからず困惑しているかもしれません。
そこでここからは、企業アカウントで実際に公開されたショート動画の事例を紹介します。
美容メーカーのインターコスメは、ヘアケア用品をショート動画で紹介。
サラサラ・ツヤツヤな髪を手に入れる方法を紹介する中で、シャンプーやトリートメントを登場させました。動画のテーマはヘアケアのノウハウなので、宣伝らしさの薄い自然な仕上がりとなっています。
美しい髪を保つための有益情報として、ユーザーにとって価値の高いコンテンツになるでしょう。
また、ヘアケアの教科書のようなショート動画なので、後で見返すよう積極的に保存される効果も見込めます。
実際のショート動画はこちら:https://www.instagram.com/reel/CvpBQI4pIIe/
ショート動画で、ハンドクリームの開封シーンや、実際に手に塗る様子を伝えた事例です。保湿により手がプルっとした質感が、動画でよく伝わってきます。
背景の小物づかいや光の加減でおしゃれな世界観を作り上げました。
塗りこんで手が綺麗になるシーンはよく見せて、逆に商品の開封シーンはテンポが早め。特に見てほしい点を強調し、ユーザーを飽きさせないよう工夫されています。
この事例では「食事に備えて商品をポーチに入れておこう」と、具体的な使用シーンを提案していることが印象的。商品を使うタイミングや持ち運び方がわかり、ユーザーは商品との付き合い方をイメージできます。
また、フォントの縁取りで視認性を高める工夫も取り入れました。ショート動画は数十秒でテンポよく情報を盛り込むため、フォントの工夫などで瞬時に内容を理解してもらえるよう対策することが大切です。
《この記事のポイントを再確認!》
☑️ショート動画とは、縦型の短い動画コンテンツを指す言葉
☑️短い時間で満足度の高い情報を伝えられるショート動画は、タイパ(タイムパフォーマンス)の重要度の高まりにマッチ
☑️ショート動画はTikTok、Instagram、YouTube、X(旧Twitter)など多くのSNSで投稿できる
☑️SNSに投稿するだけに限らず、広告や店頭ディスプレイとして応用的な使い方も可能
SNSごとのショート動画の扱い方や、具体的な使い道について解説しました。
2025年現在でも多くの企業がショート動画市場に参入し、SNSマーケティングの新たなスタンダードとなりつつあります。
ショート動画が通常投稿よりも拡散されやすいSNSもあるので、ぜひマーケティング活動に取り入れてみてください。
音と動きで商品・サービスの魅力をより引き出し、ユーザーからの関心を集めましょう。