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最終更新日 2025年2月28日(Fri)
記事作成日 2023年10月30日(Mon)
Pinterest(ピンタレスト)広告を活用したマーケティングが、企業の新たな集客手法として注目されています。2022年6月に日本で正式に導入された「ピンタレスト広告」(ピンタレストアド)は、広告らしくない自然な表示や、高いWebサイト流入効果を持つ点が特徴です。特に購買意欲の高いユーザー層にリーチできるため、ECサイトやブランドの認知拡大を目指す企業にとって大きな可能性を秘めています。
本記事では、ピンタレスト広告の特徴や種類、運用の基本情報を初心者向けに分かりやすく解説します。新たな広告の場としてピンタレストを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
Pinterestは欧米などを中心に、最近では日本でも企業の活用が進んでいます。その背景として、以下の理由が考えられます。
Pinterestは投稿に外部リンクを載せることができます。実は投稿に外部リンクを張れるSNSは少なく、同じくビジュアル重視のSNSであるInstagramにはこういった機能がありません。
そのため、Pinterestは他のSNSに比べて投稿からのWebサイトへのアクセスが多くなっています。
また、Pinterestは『こういった○○がほしい』という購買意欲が高いユーザーが多いことも、Webサイトへの導入効果が他のSNSよりも高い理由の1つです。
Pinterestは他のSNSや検索エンジンに比べて圧倒的に『非指名検索』の数が多いです。
調査では、Pinterest検索の約97%がブランドや企業名を特定しない非指名検索なので、まだまだ世間に認知されていないブランドや企業、サービスでも平等に表示されるチャンスがあります。
その他の検索エンジンやSNSでは、既に有名企業が検索上位をとるSEOをかなり強化しているため、Pinterestで認知度を高めることを選ぶ企業が増えています
現在日本でPinterestをビジネスに活用している企業は増えてきていますが、他のSNSや検索エンジンと比べると少ないです。
海外では既に多くの有名企業がPinterestで成果を挙げている現状をみると、現在日本で積極的にPinterestを活用すれば先行者利益が狙える状況と言えます。
日本ではこれまでPinterestにおける広告機能がありませんでした。
しかし、2022年6月1日より『Pinterestアド』と呼ばれる広告機能がリリースされたことで、現在では多くの企業がPinterestで広告を打ち出しています。
Pinterestの広告機能であるPinterestアドには、他のSNSにはない以下の特徴があります。
他のSNSでは、興味のない広告がタイムラインに挿入されることが多いですが、Pinterestでは、ユーザーが何かを探しているタイミングで関連性の高い広告が自然に表示されます。たとえば、ユーザーが「簡単レシピ」を検索した際に、料理関連の商品広告や調理器具の広告が表示されるため、広告が「有益な情報」として認識されやすいのです。
また、Pinterestは「未来のためのアイデアを探すプラットフォーム」として利用されているため、購買意欲の高いユーザーが多いのも特徴です。そのため、他のSNSのように「邪魔な広告」としてスキップされることが少なく、ユーザーが求める情報の一部として受け入れられるのです。
Pinterestの月間利用者数は870万人(2020年調査結果)ですが、その内訳はミレニアル世代(30%)とZ世代(23%)で約半数を占めています。
また、男女比率は女性が57%、男性が43%であることから、Pinterestでは若年層や女性へのアプローチがしやすいと言えます。
Pinterestはビジュアル主体のプラットフォームだからこそ、広告のクリエイティブ自由度が高い側面があります。
画像や動画、そのサイズやフォーマットに至るまで自由度がとても高いです。
特に、アイディア広告では、ユーザーが広告内の商品を「ピン保存」して後で見返すことができます。保存により。購買につながる接点を長期的に持てることがPinterestならではの魅力です。
そのため、自社ブランドやサービスがより良く見える広告に絞ってキャンペーンを行うことが可能となっています。
ここからは、Pinterestアドを良く知らない方でも分かる、Pinterestアドの基本情報についてまとめてみました。
はじめに、Pinterestアドを配信できる場所は以下の3つです。
・ホームフィード
・検索
・ホームフィード+検索(すべて)
Pinterestアドでははじめに、以下の3つの配信目的を選択します。選択した目的に応じて5つのキャンペーンタイプに分かれるので、それらも考慮して選択すると良いでしょう。
・認知度を高める
キャンペーンタイプは『ブランド認知度』、『動画視聴回数』から選択
・比較検討を促す
キャンペーンタイプは『比較検討』を選択
・コンバージョン数を増やす
キャンペーンタイプは『コンバージョン数』、『カタログ販売』から選択
Pinterestアドでは、以下の項目それぞれにターゲットを絞って配信することが可能です。
・オーディエンス
ウェブサイトを見たユーザーや、Pinterestコンテンツに反応したユーザーなど、既存の顧客リストからターゲットを絞ることが出来ます。
・アクトアライクオーディエンス
オーディエンス(既存のユーザー)と類似したユーザーへアプローチすることができます。
・インタレスト
特定のトピックに関心のあるユーザーにアプローチできます。
・キーワード
Pinterest上で検索するキーワードからターゲティングすることができます。
・属性
性別、年齢、エリア、言語、デバイスからターゲットを絞ることができます。
・プレースメント
広告を表示させたい場所をホームフィード、検索、ホームフィード+検索(すべて)の3つから選ぶことができます。
・拡張
キーワードやインタレストで設定した内容と似ているものを検索するユーザーにアプローチすることができます
続いて、Pinterestアドで利用できる広告のフォーマットについて見ていきましょう。
・画像
1枚の画像+タイトル+説明文で構成される広告です。最も基本的なフォーマットと言えます。
・カルーセル
2〜5枚の画像+タイトル+説明文で構成される広告です。画像はスワイプして見ることができます。
・スタンダード動画
通常のピンと同じサイズの動画広告です。
・ワイド動画
モバイル画面全体に動画が表示される広告です。
・アイディア
複数の画像、動画、テキストを組み合わせる広告です。
・ショッピング
データフィードを利用した広告です。
・コレクション
メイン画像+下部の3枚画像の形で表示される広告です。
・大きく分けて『自動』と『カスタム』がある
Pinterestアドの入札方法には『自動』と『カスタム』があります。それぞれの違いは以下の通りです。
自動……Pinterest側で入札単価を自動で最適化する方法
カスタム……最大CPCなど入札の制限を手動で設定できる方法
・入札タイプ一覧
Pinterestアドの入札方法(費用)は全部で以下の4つです。
広告表示課金(CPM)
視聴課金(CPV・動画を2秒以上視聴した場合に課金)
クリック課金(CPC)
平均コンバージョン単価(CPA)
最後に、Pinterestアドを利用するためのステップについて紹介します。
はじめにPinterestのビジネスアカウントを作成しましょう。
Pinterestアドはビジネスアカウント専用の機能なので、個人アカウントだけでは利用できません。
すでに個人アカウントをお持ちの場合でも、ビジネスアカウントに切り替えることができます。
ウェブサイト認証は以下の3つの方法で行うことができます。
・HTMLの追加
・HTMLファイルのアップロード
・TXTレコードの追加
ピンタレストタグとは、コンバージョンの計測や、リマーケティング広告を実施する場合に設置が必要なタグです。
Pinterestの広告ページの『タグマネージャー』から、表示の手順にしたがってピンタレストタグを設置しましょう。
広告はPinterestの広告ページの『キャンペーンを作成する』から、手順にしたがって作成することができます。
初めて広告配信をおこなう際は、キャンペーンの公開後に請求先住所とビジネス情報の入力が必要となります。氏名、メールアドレス、電話番号、住所など必要情報を入力してください。
これらのステップを踏むことで、だれでも簡単にPinterestアドを利用することができます。
ユーザーはインスピレーションを得るためにPinterestを訪れ、理想のライフスタイルやアイデアを探しています。そのため、広告の目的も単なる商品訴求ではなく、ブランドや商品を知ってもらう「認知拡大」 に適しています。
ここでは、実際にPinterest広告を活用した弊社の知見をもとに、Pinterest広告の特性と効果的な活用方法を解説します。
Pinterestは、一般的なSNSとは異なり、「情報を発見する場」 としての性質が強いプラットフォームです。ここで紹介する4つの観点で弊社はPinterest広告による認知拡大の可能性を感じました。
Pinterestのユーザーは、インテリア、デザインなど、クリエイティブな分野に興味を持つ層が多いことが特徴です。
例えば、弊社が広告を展開したアパレルブランドでは、量産型ではなく個性的なスタイルを好むユーザー層 をターゲットにしています。Pinterestは、そういった「ユニークなファッションを求める人々」にブランドの世界観を届けるのに適したプラットフォームだったのです。
InstagramやFacebookの広告は、購入やコンバージョンを促すことを目的に設計されています。一方で、Pinterestは 「未来のためのアイデアを探す場」であり、すぐに購入を決めるというよりも、情報収集の段階で活用される 傾向があります。
そのため、弊社ではPinterest広告を「購買促進」よりも「ブランド認知」を目的として運用しました。
アイデア探しの最中に広告が溶け込むため、「有益なアイディアの1つ」として受け入れられやすいのではないでしょうか。
Pinterest広告の大きな特徴は、ユーザーが検索した内容に関連した広告が表示されることです。例えば、「理想のインテリアを探している人」に対して、自然にインテリアブランドの広告が表示されます。
弊社の経験では、「広告です」という違和感をなくし、Pinterestの世界観に溶け込むようなデザインを意識した広告が特に効果的でした。
弊社では、主にアパレルブランドでPinterest広告を運用しました。運用結果から見えてきたピンタレス広告の特徴を踏まえ、活用のポイントをご紹介します。
弊社では、Pinterest広告は「認知拡大」のフェーズで活用し、購買やコンバージョンを目的とする場合は、他のSNS広告(InstagramやFacebook)と併用するのが理想だと感じています。
実際、多くの企業がPinterest広告を「補完的な広告」として運用し、メインの広告施策を支える役割を持たせています。
Pinterestのユーザーは、ビジュアルへのこだわりが強く、デザインやブランディングに敏感な層が多いです。そのため、広告も「参考にしたい」「保存したくなる」ようなデザインやコンテンツに仕上げることが重要です。
例えば、以下のような形で広告を作成すると、ユーザーに受け入れられやすくなるでしょう。
Pinterest広告のポイントは、「広告を見てすぐに買わせる」ことだけでなく「ブランドや商品を知ってもらい、印象を残す」こと。そのため、Pinterest広告では直接的な売上よりも以下のような観点で成果を評価するのが合いそうです。
Pinterestアドは日本でリリースされたばかりの機能なので、今から活用することによって企業は大きな成果を出せる可能性があります。
すでにPinterestを利用している方も、そうでない方も、この機会にPinterestアドの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
LIWは、Pinterestをはじめ、マーケティング施策の企画戦略から実行までを一貫してサポートしており、6,000社の実績データを基に、成功パターンを共有し、多業種の企業様へのサポートを実現します。
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