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インフルエンサーインタビュー:案件に対する考え方と企業間トラブルについて
最終更新日 2024年10月17日(Thu)
記事作成日 2023年9月27日(Wed)
インフルエンサーマーケティングを行う企業は、インフルエンサーを理解する必要があります。
なぜなら、インフルエンサーマーケティングは、ただインフルエンサーにPRを依頼するだけのものではなく、インフルエンサーと協力して実施していくものだからです。
そこで今回は実際にインフルエンサーにインタビューを行いました。
オファーを選ぶ基準やインフルエンサーが受けたくない依頼などについて伺ったので、これからインフルエンサーマーケティングを検討している企業は、参考にしてください。
企業からのオファーを選ぶ基準
最も重視するのは、商材の内容で、報酬は一切関係ないです。
自分がいらないと感じるものは紹介できないので、自分がその商品を欲しいと思えるか思えないかで判断しています。
それに加えて、自分の世界観に合うかどうかも大事にしています。
ステマの依頼が来た経験はありますか?
ステマの依頼が来ることもあります。
やはり、ステマの方がPRよりも世の中への見え方が良いと考えている企業もまだ多いみたいです。
ただ、PRするインフルエンサー側としては、やはりステマを依頼するような企業には不信感を抱いてしまいます。
企業からのPR依頼でインフルエンサーが困ること
「この文章だけを使って投稿してください」といったような依頼は困ります。
あまりにも広告っぽさが出てしまうので、できればそういった依頼は避けたいです。
インフルエンサー側としては、オファーを受けたものであっても、やはり自分が使ってみて「良い」と思ったことを文章にしたいので、すべてを細かく企業側が決めてしまっているとPRしづらいです。
なかには、明らかに誇大広告のような内容を投稿に載せてくれと言われることもあります。
そのほかにも「商品が届いたその日に投稿してくれ」という依頼も、意外とインフルエンサーとしては困る点です。
インフルエンサーは投稿画像の並びも重視しているので、投稿日の指定があると、画像のバランスが乱れてしまいます。
後から依頼内容が変更されることはありますか?
後から依頼内容が変更されるケースもありますが、基本的にはこちらの要望を通させてもらっています。
ただ、その点はしっかりと、元々送っていただいた依頼時の内容を基にしながら「おくいった条件や内容だったので今回の依頼を受けたんです」と伝えています。
企業側も様々な問題で変えざるを得なくなってしまう点も理解しているので、この点についてはお互いに妥協点を探しながら、納得する方法を見つけるしかありません。
インフルエンサーにとって付き合いやすい企業と付き合いにくい企業
依頼理由が明確になっている企業は、とても仕事しやすいです。
まれに「このPRをなぜ自分に依頼してきたのだろう?」「この内容であれば他の人に依頼した方が良いのではないだろうか?」と思うような内容もあります。
インフルエンサー側としては、やはり自分のことを見て、知ってくれている上で依頼してくれるというのが一番嬉しい流れなんです。
自分でなくても良いようなPRの場合だと、反対に何を求められているのかわからないので、受けにくくなります。
そのほかに付き合いにくい企業で言うなら、細かい画像の指示がある場合です。
たまに「自分の顔と商品を一緒に写すことがマスト」といったような条件があります。
商品や企業によっては「笑顔で歯を見せてほしい」というような条件もあるのですが、これもインフルエンサーの世界観によって変わる部分です。
普段から笑顔で自撮りの投稿が多ければ良いのですが、そういった投稿をこれまでしてこなかったインフルエンサーにとっては、投稿の並びとして不自然になります。
まさに「毎回笑顔の自撮りをアップしている子に依頼すれば良いのではないか……」という気持ちになります。
付き合いやすい企業はどのような企業ですか?
やはり、世界観を大事にしてくれる企業です。
世界観を大事にしてくれているかどうかというのは、依頼時からわかるものなんです。
しっかりと自分を知って見てくれている企業は「あなたのこういうところが良いと思って依頼しました」といったように、目的を伝えてくれます。
こういった企業の姿勢は、イベントでもわかりやすいもので、インフルエンサーという立場を理解してくれている企業は「自由に撮影してください」と言ってくださるのですが、理解されていない企業だと「この場所でこういう風に撮影してほしい」と指示があるんです。
そのほかにも「フィルターをかけないでほしい」「枠はつけないでほしい」などと指示があると、とてもやりづらさを感じます。
インフルエンサーは何よりもそれぞれの世界観が大事なので、企業からの細かい指示があるというのは、結局インフルエンサーの魅力として押し出している世界観を壊すことになってしまうんです。
その点を理解してくださっているかどうかで、付き合いやすいだったり依頼を受けやすいだったりの判断は大きく変わります。
企業の姿勢はどういったところから見えてきますか?
やはり最初からわかるのではなく、一緒に仕事をさせてもらっているうちに徐々にわかってきます。
何度かお互いにとって仕事ができたら信頼関係が生まれて、さらに次の仕事につながって……という形です。
結局、人対人のお付き合いなので、信頼関係がある程度できて、インフルエンサーへの理解度もある企業さんであれば、謝礼の多い少ないではなく、引き続きお仕事していきたいなと思えます。
インフルエンサーと企業の間でトラブルになるケースはありますか?
トラブルになるケースはいくつかあります。
細かい条件を指定されたり後から依頼内容が変更されたり、そういったケースはトラブルにつながりやすいです。
細かい条件を指定されるトラブル
細かい条件が多くなればなるほどトラブルにつながりやすいです。
条件にも色々あるのですが、たとえば「ライバル社の商品は写さないでほしい」だったり「写真を反転させないでほしい」だったり、インフルエンサーの自由度が少なくなってしまうような指定です。
このような指定の条件を事前に聞かされていないというケースもあります。
過去に、実際に依頼された商品を紹介されたら「掲載条件に抵触しているから1度消して3日後に再度アップしてほしい」と指示がきたことがあるのですが、私はその条件を事前に聞かされていなかったんです。
もう投稿してしまっているものなのでお断りしたのですが、お互いに納得する妥協点が見つからず堂々巡りになってしまったので、結局私の方で対応させてもらいました。
ただ、やはり一度消して再度投稿するとフォロワーも不審に感じてしまうので、当時はシステムバグで載せ直したということにしました。
後から追加要件を出されるトラブル
数あるトラブルのなかで一番困るのは、後から追加要件を出されるトラブルです。
細かい条件があること自体は良いのですが、そのタイミングが早いか遅いかで私たちの対応も変わってきます。
一番困ったのは、下書きで確認してもらって一度OKをもらって投稿したのに再投稿を指示されたケースです。
画像や文章が何かしらの理由で意向とズレてしまったり、PR文を追加してほしいというような内容でした。
これはきっと企業側が「何か問題あればやり直させればいいだろう」考えているのだと思います。
私たちも、ただ依頼された商品を撮影して投稿しているだけではなく、世界観や自由度と上手にマッチさせてどんな写真でどんな文章にするかも考えているので、投稿1枚に対しても時間をかけているんです。
細かい条件があるなら尚更時間をかけます。
なので、投稿した後や投稿のギリギリになって条件を追加されると、私たちも良いPRができないですし、結局お互いにとって良い効果が生まれないと思っています。
連絡が円滑ではないトラブル
連絡が上手くとれないトラブルもあります。
たとえば「投稿の下書きを〇日の〇時〇分までに提出してください」という指示が過去にあり、時間に間に合うように提出したのですが、その投稿がOKなのか修正が必要なのか連絡がなかったということがありました。
投稿の日時も指定されていたので、連絡がこないとこのままで良いのか撮り直すべきなのかわからないので、とても困りました。
こういったときはとにかく電話やメールをして指示を仰ぐのですが、それでやっと連絡が繋がったと思ったら「ダメです」と言われたケースもあります。
「先方に確認します」と待つケースもあるのですが、そもそも投稿時間が指定されているので、投稿時間に間に合うのか不安になるケースもありました。
ただ、一番困ってしまうのは、返事がないケースです。
「確認します」のような一言返事が来るならまだ良いのですが、LINEの既読無視とかもあると、企業への信頼感は下がってしまいますし、私たちもしっかり対応したいですし、ほかのスケジュールとの兼ね合いもあるので、動くに動けない状態になってしまいます。
トラブルによる報酬の問題
トラブルによって罰金や違約金が発生するというケースはほとんどないのですが、報酬が少なくなったというケースは聞いたことがあります。
ただ、報酬が減ってしまうのは一方的に企業側が悪いというケースはほとんどありません。
なかには、明らかにインフルエンサー側に非があって企業に不利益をもたらすような内容もあります。
そのような場合は、報酬が減るのも当然だと思います。
だからこそ、お互いに健全に、満足いくものにするために、円滑なコミュニケーションや事前のすり合わせはしっかりしておきたいです。
インフルエンサーだからこその苦悩とは?
インフルエンサーとして大変なのは、基本的に投稿の日時が指定されているので、常に締め切りに追われているような部分です。
その時によっても異なりますが、たまに「今日中に5つ投稿をしなければいけない」というときもあります。
5つも連続してPRを投稿するわけにはいかないので、投稿の流れやバランスを組み立てなければいけないので、何本か一気に投稿しなければならない日は大変です。
投稿の順番も、企業も含む多くの人には、ただ投稿しているだけに見えているかもしれませんが、インフルエンサー側はこだわりをもって投稿しているんです。
PRの投稿もしつつ自分の投稿をしたり、自撮りの顔が入っている投稿があるから次は物だけの投稿にしたり、期日があるなかでこのバランスを考えていくのは大変です。
企業に理解してほしい影の努力などはありますか?
バランスを見て投稿している部分ですね。
インフルエンサーの投稿をよく見てもらえると「顔の次は物」のように、同じような投稿を連続させないようにしているんです。
フォロワーは投稿から見えてくる世界観についてきてくれているので、同じようなものばかり投稿してしまうと飽きられてしまってエンゲージメントが下がってしまうんです。
だから、フォロワーが飽きないようなバランス調整を心がけています。
そのために、私は別の表には出さないアカウントを作って、一度自分で客観的に見れるようにしています。
実際にそのアカウントに写真を投稿してみて写真の順番を見たりバランスを考えたりしてから正式なアカウントにアップしています。
簡単に言えば、自分用のテストアカウントで試しているといった形です。
本アカウントだと、投稿した瞬間に多くのフォロワーの目にふれるから一回載せてみて確認して消して……というのができないので、別アカウントで下書きして自分が納得した形で本アカウントにアップしています。
だから、一つひとつの投稿、画像はもちろん写真の並び、文章にハッシュタグまで、ただ投稿するだけではなくてこだわりを持ってやっているというのは、理解してほしい部分です。
企業に求められるインフルエンサーへの理解
今回は、実際にインフルエンサーに聞いた生の声を記事にしました。
インタビュー内容にもあったような企業トラブルは、企業側のインフルエンサーへの理解が足りていないことが原因だといえます。
インフルエンサーは、ただ「撮影して載せるだけ」ではありません。
企業側がインフルエンサーの努力や配慮を理解することで、双方にとってメリットになる作品が生まれるのです。
ぜひこれからインフルエンサーマーケティングを検討している企業は、インフルエンサーに対しての理解を深めた上で、どのように付き合っていくのかを改めて考えてください。
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