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インフルエンサーにとって「案件」は作品であり、ブランディングの1つであることを知る
最終更新日 2024年10月17日(Thu)
記事作成日 2023年9月19日(Tue)
インフルエンサーマーケティングの実施を検討している企業は、大前提として「インフルエンサー」という存在について理解しなければいけません。
もし現時点でインフルエンサーを商品PRのためのタレントのように考えているのであれば、大きな間違いです。
インフルエンサーはどのような商品やサービスでもPRしてくれるわけではありませんし、企業側の伝えたい内容をそのまま発信するわけでもありません。
企業にとって自社の商品やサービスを魅力的に伝えたいのは当然ですが、インフルエンサーを起用する上では企業側からすべてを指示しないようにすべきです。
これが、インフルエンサーマーケティングで成功するための要だと覚えておいてください。
本記事では、インフルエンサーにとっての案件がどのようなものなのか、企業がインフルエンサーとどのように関わっていくべきなのかについて解説します。
インフルエンサーが案件を選ぶ基準
インフルエンサーにPRを依頼する際、ただ「ソーシャルメディアで自社の商品を流行らせてほしい」と依頼するだけでは選ばれません。
ソーシャルメディアで流行るモノには、条件があり、インフルエンサーにも向き不向きがあるからです。また、どれだけ商品やサービスが良いモノでも「良いモノ=流行る」わけではありません。
インフルエンサーというのは、消費者の代表です。つまり、代表の心に響くものでなければ、流行りは起きません。
では、インフルエンサーの心の響くモノとはどのようなモノなのか、2つの条件について解説します。
商品として良いモノ・面白いモノ
上記で、商品やサービスが良いモノでも流行るとは限らないと解説しましたが、やはり良いモノであるというのは前提条件です。
従来の広告などでも同様ですが、どれだけ小手先のテクニックで販売しようとしても、商品やサービス自体の質が低ければ当然売れません。
また、質の低いモノは、インフルエンサーの価値を落とす原因になりますから、インフルエンサー側からも依頼を断られるでしょう。
ただここで注意したいのが、良いモノであることは大前提だということです。
良いモノであるだけでは流行りませんが、流行るモノは良いモノでなければいけません。
そのため、著しく売上の低い商品やサービスのPRをインフルエンサーに依頼しても、爆発的に流行ったり売れたりはしないのです。
さらに重要なのが、面白いモノであること。ソーシャルメディアで商品が流行る要因は、面白さです。
面白味のないモノでは、インフルエンサーの個性を上手く使ったPRができません。
そのため、ただ良いモノではなく、面白いモノであることも、追及しなければならないのです。
インフルエンサーが自由に表現できるモノ
インフルエンサーに案件として選ばれるためには、制約なく自由な表現ができるモノでなければいけません。
なぜなら、インフルエンサーは自分の言葉や独自の表現で商品を紹介してフォロワー達に魅力を届けたいからです。
この点は、企業として悩ましい部分かもしれません。
企業としては、自社の商品やサービスを自分たちの言葉で、バックグラウンドやストーリーも合わせて紹介したいでしょう。
昨今では、商品や企業のストーリーも重視されているので、この点ももちろん重要です。
しかし、インフルエンサーにPRしてもらう場合、あまりにも企業の伝えたい気持ちが強くなってしまうと、インフルエンサーの言葉ではなく企業の言葉になってしまいます。場合によっては、ありきたりなキャッチコピーのようになってしまうケースもあるでしょう。
インフルエンサーは、このようなありきたりな宣伝文句を嫌います。
そのため、企業はインフルエンサーに対して「表現できる自由」を提供しなければならないのです。
インフルエンサーは、これまでも自分の言葉と独自の表現でフォロワーを獲得しているので、企業側がその魅力を潰さないように注意しなければなりません。
インフルエンサーにとっての案件は作品である
企業からすれば、商品のPRは宣伝広告手段のひとつに過ぎないかもしれません。
しかし、インフルエンサーにとっては、ひとつの投稿が作品でありブランディングです。企業はまず、この点を理解しなければいけません。
フォロワーの印象や影響を左右するインフルエンサーにとっては、ソーシャルメディアの投稿がインフルエンサーであるための軸です。
ひとつの投稿に膨大な時間とエネルギーをかけています。だからこそ、インフルエンサーは多くの人に影響を与えているのです。
仮に企業側が想いを強く宣伝してもらったり細かい指示出しをしたりすれば、インフルエンサーの価値を下げてしまいかねません。
そのため、ソーシャルメディアでインフルエンサーと協力するのであれば、企業はインフルエンサーの作品作りを信じて任せるような器量が必要になります。
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インフルエンサーの入り込む隙を作ることがポイント
インフルエンサーの作品作りを信じる、というのをわかりやすく言い換えるならば、商品やサービスの見せ方に入り込む余白を作ってあげるということです。
見せ方も言葉もすべて企業が決めてしまっては、インフルエンサー独自の創造性が入り込む隙がなくなってしまいます。
反対に、ある程度の特徴だけを伝えておくと、インフルエンサーは独自の言葉と表現で新しい魅力を見つけて発信してくれます。
企業としては、細かく指示を出さないことを失礼だと感じてしまうかもしれません。
しかし、インフルエンサーにとっては細かい指示出しをされないことが、信頼なのです。
ある程度の特徴だけ伝えて「後は好きなように発信してください」と伝えれば、インフルエンサーは自分が信頼された証だと理解して、誠心誠意、モノの良さを伝えようと努力してくれます。
お任せではなく共創する
インフルエンサーを信じて、投稿という作品作りを任せるのが企業側の大事な姿勢ですが、ひとつ注意点があります。
インフルエンサーに任せきりになってはいけない点です。
当然ではありますが、信頼して任せるのとすべてを投げっぱなしにするのとは違います。
もしインフルエンサー側が投げっぱなしにされたと感じてしまえば、その時点で信頼は築けませんし、インフルエンサーも誠心誠意の努力をしてくれないでしょう。
大事なのは、共に商品を売ったりムーブメントを起こしたりしようとする、共創の姿勢です。
そのため、企業側は、必ず伝えたいことや大事にすべきこと、熱量を伝えなければいけません。
ある程度の情報を伝えた上で、企業側が援護射撃できるようなチームワークのある形が好ましいです。
つまり、インフルエンサーマーケティングを通して、企業とインフルエンサーでブランディングを行うと考えてください。
インフルエンサーと友好的な関係性を築ければ、ソーシャルメディアにおいてヒット商品を生み出す可能性があるのはもちろん、企業やブランドのイメージも、強くアピールできます。
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インフルエンサーの言葉の重み
インフルエンサーは、魅力的な写真や動画など、視覚的情報だけでフォロワーを獲得しているわけではありません。
インフルエンサーの軸は、言葉にあります。
インフルエンサーを目指す人がおしゃれな画像を投稿しているだけでフォロワーが伸びない要因は、この言葉の重要さに気づいていないからです。消費者がモノの購入を決める際に求めているのは、指針となる言葉です。企業側も、この言葉の重要性について理解しておく必要があります。
現代の消費者は何を購入すべきかわからない状態にある
基本的に多くの人は、価値ある情報やモノを自分で選びたいと考えています。誰かから押し売りされるようなモノを購入したいと感じる人はほとんどいません。
しかし、現代は自分で欲しいモノを選ぶのが難しい時代になっています。
たとえば、マーケティングの本を購入しようと考えて本屋に行けば、何冊ものマーケティング本が並んでいます。
表紙や帯を見ても、出版社が考え抜いた洗練されたキャッチフレーズが並んでいるので、本当に自分に必要なモノであるのか、本当に自分にとって良いと思える本なのか判断できません。
そもそも、これだけ良質な商品やサービスが溢れている時代で「絶対に良いモノ」という価値観は存在しないのです。
多様性が強い時代だからこそ、消費者は今、何を買うべきかわからない状態にあります。
自分に合うモノを見つける手段が人の言葉
これだけのモノが溢れる時代で、多くの消費者がヒントにしているのが、誰かの言葉です。
基本的に多くの人は自分に合うモノを探して自分で選びたいと考えていますが、実はその基準は曖昧です。曖昧が故に購入に迷いを感じてしまいます。
この迷いを解消するときに多くの人が利用しているのが、口コミやレビュー。評価の星の数や他人のコメント、あるいは自分が尊敬している人や信頼している人が選んだモノを、自分にも合うだろうと考えて購入します。
なぜなら、広告的な文章よりも、誰でもない一般の人の意見の方が信頼できる情報だと知っているからです。
今の時代、プロの専門家がキャッチコピーを考えたりタレントがおすすめしていたりするというのは、販売戦略だとバレています。
どれだけ魅力のある言葉だとしても、一定数の消費者は「魅力的に見せるための手法」だと知っているのです。
だからこそ、一般の人の本音である口コミやレビューを参考にします。
とくに価値観の似ている人の口コミやレビューであれば、消費者は迷わず購入するでしょう。
消費者を動かすインフルエンサーの言葉
上記で多くの消費者が口コミやレビューを参考にしていると解説しましたが、そのほかに消費者が影響を受ける存在がいます。
それが、インフルエンサーです。
人気の高いインフルエンサーが発信する情報は、まさに消費者の「選びたいけど基準がない」という心理を突いています。
この、選びたいけど基準がない消費者にとって、インフルエンサーの発信というのがひとつの基準になっています。
なぜなら、インフルエンサーは自分と価値観の合う存在だからです。
価値観が合うからソーシャルメディアでフォローして、日々の発信を見ています。
そんなフォロワーにとって、インフルエンサーの発信する内容は、家族よりも友人よりも信頼できるレビューといえるでしょう。
消費者はインフルエンサーのようになれる未来を買いたい
インフルエンサーの投稿で消費者が感じるのは、商品の良し悪しだけではありません。商品を購入した場合の未来の自分の姿を見ています。
たとえば、ビジネス系のインフルエンサーが「このマーケティング本を見て勉強して、今のようになれた」と伝えれば、消費者も同じ本を読むことでインフルエンサーのようになれるのではないかと考えます。
そして、数あるマーケティング本のなかから、その一冊の本を手に取るようになるのです。
これは単に「未来を伝える」だけの手法ではありません。
キャッチコピーとして「この商品でこのようになれる」と伝える手法は、過去に使い古された手法であり、今ではその言葉を信じる消費者は少ないでしょう。
しかし、同じ言葉でも信頼を寄せられるのは、発信者が同じ価値観を持つインフルエンサーだからです。
インフルエンサーの「良い・悪い」が、消費者にとってのひとつの基準となっています。さらに、消費者が強く求めるリアリティもあります。
これが、最新の消費者の価値観です。
この消費者の最新の価値観にマッチするのが、インフルエンサーという存在なのです。
インフルエンサーの「個」の力への理解
これまでの時代は、企業のブランドが強い時代でした。
そのため「この企業が新しい商品を出せば必ず売れる」というような時代もありました。
しかし、現代において企業の力は大きなものではありません。消費者の価値観が大きく変わっているからです。
今の消費者はあらゆる多くの情報から、真実や自分の価値観に合うものを探そうとするスキルが発達しています。
しかし、消費者だけで基準となる情報を見つけ出すのは困難です。だから、価値観の合うインフルエンサーの投稿を参考にするのです。
ただし、インフルエンサーの投稿であれば誰でも良いわけではありません。
インフルエンサー個々のブランド力と信用があるから、消費者はその情報を信じます。
企業側も、このインフルエンサーのブランド力と信用力を信じてインフルエンサーマーケティングを実施しなければいけません。
日々移り変わる消費者の購買心理を見極めながら、インフルエンサーとの関わり方を考えていきましょう。
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