コラム

SNS運用は外注すべきか、内製化するか?【インハウスのコツをプロが解説】

最終更新日 2025年3月31日(Mon)

記事作成日 2025年3月31日(Mon)

SNS運用は、もはや「やるかやらないか」ではなく、「どう運用するか」が問われる時代です。限られたリソース・予算の中で「社内で運用すべきか、それとも専門のプロに外注すべきか」。
本記事では、7,000社を超える企業様へのサポート実績があり、さまざまな企業様のSNS運用を見てきたLIDDELL株式会社が、企業が選ぶべき最適な運用スタイルについて解説します。

インハウスでのSNS運用を行いたいという企業様に向けて、具体的なポイントをお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。

企業SNSのインハウス運用(自社運用)の現状

インハウス運用とは、自社の商品やサービスを宣伝するための広告を外注せずに自社で運用するスタイルのことです。

近年、企業における宣伝の主軸は、SNSと言って良いでしょう。SNSの運用を外注すると、投稿の企画・作成、コメント管理、データ分析まで、すべてを任せることもできますが、その外注コストは安いものではありません。

今までこれを外注していた企業も、近頃は自社運用に切り替えつつあり、インハウス化が進んでいます。

 

マーケティングにおける広告運用体制

(出典:株式会社Shirofune「BtoB企業のデジタルマーケティングにおけるWeb広告運用体制」

 

広告運用の自動化ツールを提供する株式会社Shirofuneの調査によると、現在の広告運用体制において「自社運用(インハウス運用)」を行っている企業は28.4%と最も多く、次いで「代理店運用(27.5%)」という結果が出ています。

この調査にはSNS媒体以外の広告運用体制も含まれますが、同様に自社運用のニーズが高まっていることが推察されます。

また、僅差で「代理店運用と自社運用を併用(24.0%)」という結果も。完全なインハウス運用に踏み切るのではなく、代理店との併用を選択している企業も一定数いることがわかります。

インハウス運用を成功させるには、自社の事業フェーズに合った適切な運用が不可欠です。しかし、多くの企業は共通した以下のような課題に直面します。

  • 専門知識が不足している
  • 施策の客観的評価が難しい
  • 運用に時間を取られすぎる
  • 商品やサービスイメージとの軽微なズレがある

運用の負担をどう軽減し、成果につなげるかが重要なポイントとなるでしょう。

 

SNSは社内運用すべき?インハウス化のメリット・デメリット

SNSのインハウス化は、自社で運用するからこそノウハウが蓄積され、柔軟な対応ができるのが特徴です。しかし、一方で課題もあり、企業によって向き不向きがあります。

 

インハウス運用のメリット

・ブランド理解が深く、一貫性のある発信ができる

・細かなニュアンスのズレが起こりづらい

・運用ノウハウが社内に蓄積される

・迅速な対応ができ、柔軟な施策を打ちやすい

・社内でPDCAを回しやすく、改善スピードが上がる

・外注コストを削減できる

また、社内で運用を続けることでデータの蓄積と分析がしやすくなり、より効果的なSNS戦略を立てやすくなります。
加えて、社内メンバーが直接運用することでトレンドの変化にも素早く対応でき、発信の鮮度を保つことができます。

 

インハウス運用のデメリット

・専門知識や運用スキルを持った人材の確保・育成が必要

(人員不足やリソース不足で運用が滞るリスクがある)

・成果が出るまでに時間がかかることがある

・新しいトレンドや最新手法のキャッチアップが遅れる可能性がある

・コンテンツ制作や分析などの業務負担が大きくなる

・広告運用や高度な分析において精度が劣る

 

SNSのインハウス運用で多くの企業が抱える悩みが「運用を誰が担うか」という点です。

自社に専門知識・スキルを持つ人材がいれば問題ありませんが、多くの企業にとっては難しいのが現実です。新たに採用すればコストや人件費の負担が増え、フリーランスを探しても適切な人材の発掘に時間がかかるため、大きな負担になります。

また、最新トレンドを取り入れるために、定期的にSNS運用セミナーに参加して学ぶなどの工夫も必要です。

 

インハウス(社内)でSNS運用する具体的なポイント

自社のSNS運用をインハウス化したいけれど、「何から始めればいいのかわからない」「社内運用に切り替えたいけれど不安がある」。

そんな方に向けて、これまで多くの企業のSNS運用をサポートしてきたプロの視点から、インハウス運用を成功させるためのポイントを紹介します。

 

1.目的設定

SNSのインハウス運用では、まずは明確な目的設定が必要です。

売上貢献のためなのか、商品の認知のためなのか、それともカスタマー窓口のような役割にしたいのか。それによって運用方針も異なります。

また、「なぜ、外注ではなくインハウス運用にするのか」を社内で共有認識として持たせることで、チーム全体のブレ防止になります。

 

2.媒体決定

目的が決まったら、どの媒体やツールを活用するのかを選定する必要があります。運用するSNSは、Instagramなのか、Xなのか、TikTokなのか。

それぞれの媒体には特徴があり、ターゲット層や発信内容に適したものを選ぶ必要があります。複数のSNSを組み合わせて活用することで、相乗効果を生み出すことも可能です。

各SNSの特性を理解し、戦略的に使い分けることで、より効果的な情報発信が可能になります。

 

3.目標設定

目的と媒体が決まったら、次は目標設定です。

(目標例)

  • 認知度向上(フォロワー数◯万人達成、ブランド名の言及数増加)
  • エンゲージメント向上(いいね・コメント率◯%以上、保存数◯件以上)
  • サイト流入促進(SNS経由のWebサイト訪問数◯%増加、クリック率◯%以上)
  • リード獲得(資料請求数◯件、問い合わせ数◯件増加)
  • 売上・コンバージョン(SNS経由の購入数◯件、CVR◯%以上)
  • UGC(ユーザー投稿)増加(指定ハッシュタグ投稿◯件以上、リポスト数◯件)
  • ブランディング(ポジティブなコメント割合◯%、ブランドに関する投稿数増加)
  • リクルート強化(SNS経由の採用エントリー◯件、企業アカウントのフォロワー増加)
  • 動画コンテンツの再生数(リール・TikTok・YouTubeの視聴回数◯回以上)

具体的には、上記のような内容です。目標は数値で測定できるものにしておき、実際に運用したときに正しい施策になっているかどうかを判断する材料となります。

 

4.クリエイティブ作成

インハウス運用では、SNS運用や広告出稿にあったチームを作り、教育体制を整えていく必要があります。知見を吸収するためのマニュアル作成など、土台作りに力を入れましょう。

ここまで準備できたら、実運用を試験的に行うようにしてください。競合や参考になるアカウントをピックアップし、「目指すアカウント像」を明確にすることで、デザインや投稿内容を分析しやすくなります。

また、複数のコンテンツストックを作成後、投稿していくことが理想的です。

 

5.数値化してPDCA

インハウス運用では、成果を数値で可視化し、PDCAを回し続けることが欠かせません。 

サイクル やること
1.Plan(計画)
  • 運用目標の設定

(フォロワー増加数、エンゲージメント率、CVR向上 など)

  • ターゲットの明確化

(ペルソナ設計、理想のフォロワー像)

  • 投稿スケジュールの策定

(週◯回投稿、ストーリーズ活用 など)

  • クリエイティブ方針の決定

(投稿デザインの統一、ブランドの世界観)

  • KPIの設定

(どの指標を追うか明確にする)

2.Do(実行)
  • 投稿コンテンツの作成・配信

(テキスト、画像、動画 など)

  • 広告配信

(ターゲティング・予算管理をしながら出稿)

  • SNSのコメント対応・エンゲージメント施策

(フォロワーとのコミュニケーション強化)

  • UGC(ユーザー投稿)の促進

(キャンペーンやハッシュタグ活用)

3.Check(評価・分析)
  • 投稿ごとのデータ分析

(リーチ数、エンゲージメント率、クリック数 など)

  • 広告運用の成果測定

(費用対効果、クリック単価、コンバージョン数)

  • 競合アカウントとの比較

(どの施策がうまくいっているか)

  • A/Bテストの実施

(クリエイティブや投稿時間の検証)

4.Act(改善)
  • 成果の良かった施策を強化

(エンゲージメントが高かった投稿のパターンを増やす)

  • 改善点の洗い出し

(うまくいかなかった投稿の共通点を分析)

  • 投稿頻度・時間帯の見直し

(より効果の高い時間にシフト)

  • 広告ターゲティングの調整

(費用対効果の悪い層を削減、ターゲット変更)

  • クリエイティブのアップデート

(反応の良いデザイン・構成を活用)

日々の業務に追われるうちに、本来の目的からずれてしまうケースも少なくありません。

適切なSNS運用ができているかを判断するためにも、効果測定はとても重要です。 コンテンツの改善が必要かを定期的にチェックし、運用の精度を高めていきましょう。

 

【インハウス運用vs外注】自社の最良な選択は?

SNS運用で何を重視するのかによって、インハウス運用と外注のどちらが最適な選択かは異なります。

最適な選択をするには、どんな結果を得たいのか、どのようなクリエイティブが必要なのかを具体化させましょう。

 

運用でどんな結果を得たいのか

インハウス運用は、長期的に取り組むことが前提となります。 「なるべく早く売上を伸ばしたい」と考える場合、すべてを自社で運用するのは適さないかもしれません。

一方で、専門性の高い商品やサービスを扱い、外部に情報を漏らしたくない企業にはインハウス運用が向いています。 どのような結果を求めるのかを踏まえ、自社に合った運用方法を選びましょう。

 

どんなクリエイティブを作成したいのか

SNSのインハウス運用では、テキストや画像など、どの形式のクリエイティブを作成するかを明確にすることが重要です。

例えば、美容や料理など視覚的な要素が強いジャンルはInstagramと相性が良く、テキストで魅力を伝えたい場合はXが適しています。

Instagramの場合、複数枚のカルーセル投稿やリール動画などの知識も必要になってきます。工数や時間がかかるため、自社で人材を確保できるかどうか、リソースの問題も含めて考えておきましょう。

 

まとめ

SNS運用のインハウス化は、企業にとってコスト削減だけでなく、柔軟性や迅速な対応ができる点も大きなメリットです。 ただし、成果を最大化するためには、目的や目標を明確にし、それに沿った施策を進めることが不可欠です。

また、長期運用が前提で、PDCAを繰り返し回しながら改善を重ねる必要があります。 継続的にデータを分析し、施策を最適化することで、自社にとって最も効果的なSNS運用を実現していきましょう。

 

SNS・インフルエンサーの活用に悩んでいませんか?

「SNS運用で必要なクリエイティブの制作方法や、数値分析の仕方がわからない」
「Instagramなどを活用したSNSマーケティングがしたいけど方法がわからない」
「キャラクターマーケティングなどのブランド戦略について、一度プロに相談したい」

このような悩みを抱えている企業担当者様はいらっしゃいませんか?

ここ数年、集客チャネル拡大を目的として、InstagramやTikTokなどのSNSを活用する企業が急速に増えています。

しかし、媒体アルゴリズムなどがめまぐるしく変化するがゆえに、間違った方法で運用しても成果につながることは難しいことが事実。むしろ、リソースを無駄遣いしてしまっている可能性は十分に考えられます。

そこで、LIDDELL(リデル)は「インフルエンサー×SNS」に強みを持っており、人を基軸とした共感マーケティングに大きな強みを持っています。自社で50,000人のインフルエンサーを抱えており、総フォロワー数は約7.3億人と、国内最大級のSNSマーケティング支援企業です。

実際にこれまで、7,000社を超える企業様へのサポート実績があり、あらゆる業界ジャンルのマーケティング課題をSNSやインフルエンサーを活用した支援施策によって解決してきました。

SNSやインフルエンサーのみならず、デジタルマーケティングにおけるさまざまな施策、さらには戦略立案からのご相談も可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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