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最終更新日 2025年1月30日(Thu)
記事作成日 2025年1月29日(Wed)
Bluesky(ブルースカイ)は、分散型ソーシャルメディアプラットフォームとして急速に注目を集め、アプリ配信から2年経過した2025年1月時点で2,700万人以上のユーザーを抱えています。この成長スピードは驚異的で、かつては招待制という制約がありながらも、同じく分散型のMastodon(約1,500万人)を大きく超えており、X(旧Twitter)は2,700万人のユーザーを獲得するには約4年を要しました。
Bluesky(ブルースカイ)の特徴は、独自の分散型プラットフォーム「AT Protocol」を採用している点です。複数のサーバーにデータが分散される仕組みのおかげで、情報管理が優れており、セキュリティのコントロールが可能です。
本記事では、Bluesky(ブルースカイ)が備える機能や、なぜ注目されているのか、そのメリットについて詳しく解説します。将来性が期待されているSNSですので、ぜひ早めの活用をおすすめします。
※本記事の内容は、2025年1月時点での情報です。
目次
Bluesky(ブルースカイ)は、2023年1月にiOSおよびAndroid向けにアプリ配信をスタートしました。他のSNSとは具体的にどのような違いがあるのか、その概要について紹介します。
Blueskyは、X(旧Twitter)の共同創業者でもあり元CEOのジャック・ドーシー氏が発案した革新的なSNSプロジェクトです。Xと類似したテキストベースで直感的なインターフェースを使用し、ユーザー同士のコミュニケーションが取れる仕様にしています。
もともとβ版として招待制で始まり、新規ユーザーは制限されていましたが、2024年2月6日に招待制が撤廃され誰でも自由に参加できるようになりました。新たなソーシャルメディアの選択肢として、大きな注目を集めています。
Blueskyの大きな特徴は「分散型SNS構造」である点です。1つの企業による独占的な管理が存在せず、多数のユーザーが自由にサーバーを構築しつつ運営しています。データを複数のサーバーに分散して保存するため、どのサーバーでも同じ投稿内容や情報にアクセスできる仕様です。
Xなど従来のSNSの多くは企業が運営主体となる「中央集権型」となり、1つのサーバーで一元管理をしている状態でした。この方法では、コンテンツ機能の制限がかかり、データの変更、削除などの点で問題が出てしまいます。
一方、分散型SNS構造の場合、Blueskyの運営会社が事業を停止しても、投稿履歴が消えてしまう、フォロワーのデータがなくなるという心配がありません。
BlueskyとXや他のSNSとの大きな違いは、前述のとおり、単一企業が管理を行うのではなく、複数の運営主体を持つ分散型のアーキテクチャを採用していることです。
ユーザーの投稿における基本的な機能では、文字数制限以外に大きな違いは見られません。
X | Bluesky | |
サーバーの特徴 | 中央集権型 | 分散型 |
文字数制限 | 最大140文字 | 最大300文字 |
最大添付画像数 | 4枚 | 4枚 |
いいね | 〇 | 〇 |
ポスト | 〇 | 〇 |
リポスト | 〇 | 〇 |
返信 | 〇 | 〇 |
ブロック | 〇 | 〇 |
また、どちらもDM送信や検索が可能、WEBブラウザにも対応しているなど、複数の共通点が見られます。ただし、Blueskyの機能には、以下の3つの点はXと大きく異なる特徴があります。
「鍵アカウント」のような非公開機能がない点は、プライバシーを重視する利用者にとってデメリットに感じる可能性があります。それでも、タイムラインの柔軟なカスタマイズができるのは、ユーザーにとってBlueskyがXよりもより自由なSNSであると評価される要因となるでしょう。
Bluesky(ブルースカイ)は、現状、他のSNSのような広告が表示されません。CEOであるジェイ・グレイバー氏いわく、広告まみれにならないように工夫し、無料で快適に利用できることを重視して運営していると述べています。Xでは広告の表示が多く、非表示にするためにユーザーは有料プランに登録する必要がありましたが、Blueskyではこうした煩わしさがありません。
一方で、広告表示がないため、企業がSNSを広告媒体として活用したいときは懸念も存在します。たとえば、SNS上で積極的に広告を打ち出したいと考えている場合、Blueskyでは現状その選択肢がないため、他のプラットフォームを検討する必要があるでしょう。
今後、広告配信が可能になったとしても、Xのように広告が多すぎる心配は少ないと考えられます。そのため、Blueskyは個人ユーザーにとっては使いやすいSNSである一方、企業広報の場としては、特性をよく理解して利用する必要があります。
Blueskyが最近になって特に注目を集めているのは、アメリカ大統領選でドナルド・トランプ氏の当選と、イーロン・マスク氏による影響が大きいと言われています。
本章では、その具体的な理由について解説します。
アメリカ大統領選でトランプ氏が当選したのが2024年11月のことです。実はこれ以降、利用者が急激に伸びています。
X(旧Twitter)のオーナーであるイーロン・マスク氏はトランプ氏を支持しており、この関係がXの政治色を強めたとされています。特に大統領選が近づく中、SNS上での分断が深まり、一部のユーザーが離れる要因になっています。
また、2024年には新規ユーザー向けに投稿の課金制度を導入するなど、Xの運営方針に対する不安も拡大。こうした背景から、政治的中立性や自由度の高さを求めるユーザーがBlueskyに流れる動きが加速していると考えられています。
Bluesky(ブルースカイ)は、当初は招待制を導入していたこともあり限定的なユーザーのみが使えるSNSとして認識されていました。しかし、Xの問題を解消する代替SNSとして、ジャック・ドーシー氏が制作したことも相まって、注目が集まるようになりました。
2023年5月時点では約5万5,000人程度だったBlueskyユーザー。2024年11月以降には、1200万人以上の新規ユーザーを獲得し、2025年1月時点でユーザー数2700万人と、急激に利用者が伸びているようです。
一方、X(旧Twitter)のユーザー数は5億人を超えるとされています。 Blueskyのユーザー数はXに比べてまだ少ないものの、今後さらに利用者が増加する可能性が高いSNSと言えるでしょう。
Blueskyのアカウント開設は、公式サイトまたはモバイルアプリから簡単に行えます。必要な情報を入力するだけで、SMS認証を行うことなく、すぐに利用を開始できます。
本章では、Blueskyのアカウント開設手順について詳しく解説します。
まずは、ApplestoreやGoogleplayよりBlueskyアプリをダウンロードします。
ダウンロードしたアプリを開き、「サインアップ」を選択し進みます。アプリをダウンロードによって課金されることはありません。
次に、メールアドレスや生年月日、パスワードなどの必要な情報を入力します。
多くのSNSでは「電話番号」の入力を求められますが、BlueskyではSMS認証は必要ありません。その点においても、ユーザーとしては非常に使いやすいアプリです。
アバターを作成する場合は「代わりにアバターを作成」を選択して、アイコンと背景を設定したあとに「続行」をタップします。プロフィール画像は、後からでも変更が可能です。
次に、自分が興味のある項目を選択してください。複数選択も可能です。
選択が終わったら「続行」をタップします。
以上で設定は完了です。
「さあ始めましょう!」をタップすると、タイムラインが表示されます。
新規ユーザー登録後、Bluesky(ブルースカイ)で利用できる機能について見ていきましょう。
Bluesky(ブルースカイ)は、基本的にはXと同じユーザーインターフェースを使用しています。そのため、同じような操作感のままで自分の投稿を作成できます。あくまでもシンプルな機能にはなりますが、SNSとして使用する面では問題なく使えます。
画像を使った投稿にも対応しています。
Blueskyでは、Xのように興味のあるアカウントを自由にフォローすることが可能です。ユーザーをフォローすると、投稿が表示されるようになります。
また、フォローしたアカウントに対して投稿表示の詳細設定もできるようになり、「リポストの表示」や「返信コメントの表示」「引用投稿の表示」などを決められます。
こだわりがない人は、すべてオンにしておいても問題ないと思います。
Blueskyは、誰でも閲覧できることを重視しているため、ユーザーへのアクションは、投稿やコメント、もしくは閲覧制限のない返信コメントにて行います。また、いいね、リポストを使い、タイムラインで目にした投稿に対してワンタップで反応できる機能も備えています。
Blueskyのキーワード検索機能は、基本的には「投稿内容」「ハッシュタグ」「ユーザー名」をもとに該当する結果を表示するものです。より効率的に情報を見つけたいときは、「フレーズ検索」や「URL検索」などのより高度な検索方法も選択できます。
また、「lang:ja」を使うと日本語でフィルターをかけ検索することも可能です。「since」「until」を遣い、日付範囲を指定した検索にも対応しています。
企業にとってBluesky(ブルースカイ)を使うのはどんなメリットが期待できるのでしょうか。SNS上で重要な「エンゲージメント向上」の観点から、3つのメリットについてそれぞれ説明します。
Blueskyには広告が存在しないため、ユーザーから情報の信頼性が高いと判断してもらえる可能性が高まります。SNSで広告に対する嫌悪感を抱く潜在層が多い中で、ユーザーとの距離も近くなりますし、直接会話ができることも企業にとっては大きなメリットです。
今までのSNSはタイムライン形式で投稿が流れてしまうため、情報を探すのに手間がかかってしまうという問題点がありました。Blueskyは、自分専用のフィードに集約できる特徴を持っています。
企業ごとに異なるユーザーの興味関心やトレンドを意識しつつ、必要な情報のみをまとめることも可能です。ユーザーにとって必要な情報だけが届く仕組みであるからこそ、使いやすいSNSといえます。
Blueskyでは、ユーザーが初期設定で「なにに興味がありますか?」を選択することで、自分の体験をカスタマイズできます。この仕組みにより、企業は興味・関心を共有する潜在層へ効果的にアプローチすることが可能です。
また、こうしたデータを活用することで、ブランドはユーザーの価値観やニーズを深く理解し、共感を呼ぶコンテンツやアプローチを提供できます。その結果、新たな接点を生み出し、ユーザーとの絆を強化する場としてBlueskyを活用できるでしょう。
広告に依存しない純粋なコミュニケーションの場として、長期的な関係構築が期待されています。
「広告に依存しない」というBlueskyの特徴を活かし、ユーザーとの関係を深めるために活用している企業が増加中です。
ここでは、実際にBlueskyを導入し、ブランディング強化を試みる企業事例をご紹介します。
家電や電子機器を中心に、世界的に知名度のあるメーカーであるSHARPは「シャープ株式会社と私」というBluesky(ブルースカイ)を運用しています。シャープ製品の宣伝だけでなく、風景の写真やユニークな投稿をしつつ、ユーザーと積極的にコミュニケーションをとっていることがわかります。
また、アカウント運営者が個人の視点を取り入れた投稿を行うことで、より親しみやすさが感じられるのも特徴です。公式ながら堅苦しさを感じさせないコミュニケーションスタイルは、多くのユーザーから好意的に受け入れられており、ブランドイメージの向上にも貢献しています。こうした活動は、Blueskyを企業の新しい接点として活用する良い例といえるでしょう。
健康機器メーカーとして知られる株式会社タニタは、2024年2月に「ブルースカイを使わざるを得ない」と投稿し、Blueskyでの活動を開始しました。積極的な投稿頻度ではないものの、ユーモアや意外性のある独特な投稿が特徴です。例えば、日常のつぶやきのような軽快な内容や、企業アカウントとは思えないほどフランクな表現がユーザーの注目を集めています。
こうした投稿スタイルは、企業としてのブランドイメージを親しみやすく演出するとともに、Bluesky上での存在感を高めています。タニタのアカウントは、他の企業事例とは一味違うアプローチとして、Blueskyを活用する企業にとって参考になる存在といえるでしょう。
靴下屋で有名なタビオ株式会社は、招待制が廃止されると同時にBlueskyにアカウントを開設し、積極的にフォロワーとの交流を行っています。公式アカウントでは、靴下を使ったおしゃれなコーディネートを発信するだけでなく、ユニークな独自ドメインを活用してブランドの個性を強調。
特に、ファッション性の高い投稿や丁寧なフォロワー対応を通じて、靴下という商品カテゴリーを超えたブランドの魅力を広めており、多くのユーザーから親しまれています。
本記事で解説した内容から、Blueskyは、企業にとって活用すべきSNSであることを理解してもらえたのではないでしょうか。
など、Blueskyならではの特徴もたくさんあります。また、企業アカウントも増えており、自社のドメインを使用できるメリットも期待できます。
Blueskyは今後も利用者の増加が予想されるため、この機会に活用を検討してみてはいかがでしょうか。