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インフルエンサーが持つ影響力とは?マーケティングに落とし込むアイディアを紹介
最終更新日 2024年10月8日(Tue)
記事作成日 2024年8月1日(Thu)
昨今ではインフルエンサーがSNS上だけでなく、テレビ番組やファッションショーにまで出演するなど、その注目度はますます高まっています。
しかし、インフルエンサーが具体的にどのような力を持っているのかいまいちピンと来ていない方も多いかもしれません。ご自身の世代がファン層と重なっていないと、インフルエンサーたちの影響力を実感しにくいもの。
そこで本記事では、インフルエンサーが持つ影響力について詳しく解説します。
インフルエンサーマーケティングに興味を持っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
インフルエンサーが持つ5つの影響力とは
さっそく、インフルエンサーたちが世の中にどのような影響を与えているのか、具体的にチェックしていきましょう。
1.消費行動の促進
インフルエンサーの発言を参考に、多くのユーザーが消費行動を起こしています。多くのインフルエンサーが発信する購入者目線でのレビューが、ユーザーの参考になるからです。
データマーケティング系企業の調査では、全年代の中でも特に15〜29歳の女性が、インフルエンサーの発信を商品購入時の参考にしていると明らかになりました。
「PR投稿・通常投稿どちらからも影響を受ける」と答える人も多く、インフルエンサーによる発信がユーザーの消費行動とよくリンクしていることがわかります。
2.トレンドの形成
テレビや雑誌のみならず、昨今ではインフルエンサーが多くのトレンドを作っています。ユーザーにとってインフルエンサーは身近な存在で、行動を真似しやすいのだと考えられます。
2023年には、インフルエンサーが考案したフレーズや、特徴的な自己紹介がトレンドに。Z世代を中心にフレーズを真似する現象が起こり「Z世代SNSトレンドグランプリ」や「SHIBUYA109 lab.トレンド大賞2023」で入賞しました。
3.一次情報の提供
インフルエンサーは、自らの経験をもとにした独自の視点を持っていることが多くあります。購入者目線での忖度のないレビューや経験談は、一般ユーザーにとって信頼性が高いリアルボイス(生の声)です。
例えば、美容系インフルエンサーがスキンケア製品を推薦したとしましょう。使用した感想や感じた効果は、多くのユーザーにとって貴重な参考情報となります。
4.教育・啓発
特定の分野で知識や経験を持つインフルエンサーは、情報をフォロワーと共有することで、教育的な役割を果たしています。
例として、助産師の資格を持つ女性YouTuberを紹介します。育児支援・育児相談に携わってきた彼女は、YouTubeで子育て論や両親へのアドバイスを語っています。
活動が広まり、2024年には日本の新しい行政機関である「こども家庭庁」とのコラボまで実現しました。
他にも、資格や経験を活かしてユーザーに知識を広めているインフルエンサーがたくさんいます。
5.感情的な影響
インフルエンサーによるポジティブなメッセージや成功体験の共有は、フォロワーに前向きな影響を与え、モチベーションとなるでしょう。
事例として、子どもの病気を公表し情報提供を求めたYouTuberに3,500件以上もの応援コメント が寄せられたことがありました。公表動画の内容は他のインフルエンサーによって外国語に翻訳され、世界中に拡散されています。
なお、感情的な影響は、ネガティブな意味で広まる恐れもあります。
これからのマーケティングではインフルエンサーの影響力が鍵を握る
前述した5つの影響力から、インフルエンサーがなぜこれほど注目されるのかをより理解できたのではないでしょうか?
インフルエンサーは、ただ企業の商品をPRしてくれる存在にとどまらず、独自の視点を持って市場を切り開いてくれたり、その豊富な知見からフォロワーへ自然に教育をしたり、ポジティブな感情を引き起こしモチベーションを上げてくれたりするのです。
これらはどれも、日頃から密にSNS上でフォロワーとコミュニケーションがとれているインフルエンサーだからこそ。フォロワーとの信頼関係の上で成り立っています。
企業が量産的なPRから脱却するには、インフルエンサーの影響力を借りる選択肢が欠かせなくなってくるでしょう。
関係構築や感情設計を通して真の価値を作り出すことができるインフルエンサーは、個人でも大手ブランドと競争できる時代になっています。
実際、一般ユーザーと近い目線での密なコミュニケーションは、企業によるアプローチでは難しい点があります。しかし影響力を持ったインフルエンサーなら、これまでに集めた信頼や共感を武器にユーザーとの深い関係を築けます。
インフルエンサーが持つ影響力は、マーケティング成功のカギを握る新たな潮流となるでしょう。この潮流に素早く、うまく乗ることができた企業は、新たなマーケティング施策を打ち出していける可能性が大きいのです。
インフルエンサーマーケティング市場が拡大するほど、「インフルエンサーマーケティングはオワコン」 などといったネット上の記事を目にすることも増えています。インフルエンサーの本質的な価値を捉えて、正しくマーケティング施策に向き合うことをおすすめします。
「インフルエンサーの影響力で「コミュニティ」が形成される時代に
インフルエンサーの影響力が理解できたところで、インフルエンサーを取り巻く環境が今どのように変化しているのか、これからの発展についても解説しておきましょう。
インフルエンサーが影響力を持った結果、単なる発信者に留まらない発展的な立ち位置が作られ始めました。インフルエンサーがファンを囲い込み、強固な関係性を構築する「コミュニティ」が登場しているのです。
コミュニティ化の背景には、おざなりなインフルエンサーマーケティングの存在があります。企業やマーケティング会社による戦略性のないキャスティングで「ゴリ押し」ともとれるやや強引なPRが一時期広まっていました。それにより、特にZ世代でいわゆる「インフルエンサー疲れ」が起きています。
結果としてユーザーは、オンラインコミュニティや身近な友人による口コミを頼り始めました。
インフルエンサー自身がコミュニティを持つことで、次のようなメリットが生まれます。
- 共通の価値観を持つ深い関係性を構築できる
- メンバー同士で交流やアイディアが生まれる
- メンバーが自発的に動き、コミュニティが自走できる
コミュニティを抱えておけると、PRに取り組んだとしても単発のバズで終わらず、継続的な成功を期待できるでしょう。
これからインフルエンサーマーケティングに取り組みたい企業の方は、このようなコミュニティ化の流れがあることをぜひ認識しておいてください。
インフルエンサーの影響力を活かすマーケティングアイディア
企業がこれからのマーケティングを成功させるには、インフルエンサーが作り出す「コミュニティ」にフォーカスすることが大切です。
インフルエンサーやフォロワーが最も重視するのは、企業とのフレンドリーなコミュニケーション。
インフルエンサーが持つコミュニティと手を組んで次の要素を提供できれば、他社との大きな差別化となります。
- 価値ある情報
- 楽しい交流
- 居心地の良い場所
「自社商品のファンを1つのコミュニティに集め、その中でインフルエンサーにオピニオンリーダーになってもらう」
「インフルエンサーが自主開催しているコミュニティで商品に関する意見を集めてもらう」
など「インフルエンサー×コミュニティ」を企業のマーケティングで活用するのです。
インフルエンサーの影響力とコミュニティを借りる施策は、言い換えれば「顧客との対話を大切にし、その意見に真摯に耳を傾けましょう」という言葉でまとめられます。
一見すると前時代的であり、どこかで聞いたような気がしませんか?しかし、マーケティングの本質はいつの時代も変わっていません。「対話を大切にして、意見に真摯に耳を傾ける」というのは、古いと同時に最新の考え方なのです。
インフルエンサーの影響力を借りたコミュニティマーケティングの成功事例
インフルエンサーの影響力を武器にしたマーケティングは、すでに多くの企業が成功させています。そこでここからは、マーケティングの実例を3つ紹介します。
「影響力」という数値では測れない新たな指標をマーケティングにどのように落とし込んでいるのか、この章を参考にぜひイメージを膨らませてみてください。
1.たべる牧場ミルク
「たべる牧場ミルク」とは、ファミリーマートが販売するオリジナルアイスです。SNSで「たべる牧場ミルク」をアレンジしてパフェのように楽しむUGCが生まれ、大きな流行となりました。
インフルエンサーもいち早く流行をキャッチし「たべる牧場ミルク」について投稿。「#たべる牧場ミルクアレンジ」といったハッシュタグでユーザーが自ら情報を得て行動する、1つのコミュニティが形成されました。
流行とインフルエンサーの影響力が重なり、企業側が想定しない新たなコミュニティが自然発生したのです。
そしてファミリーマートの公式アカウントではコミュニティ発生を見逃さず、マーケティングに活用しています。
公式アカウントでアレンジの投稿をうながし、UGCを増やすために取り組んだのです。
インフルエンサーの投稿も一因となって流行が生まれ、企業が上手に活用する結果となりました。
2.ワークマン
ワークマンでは元々、溶接現場などでの着用を想定して作業着を開発していました。火が触れても穴が空きにくい、丈夫さをウリにした上着です。
しかし、想定していなかったユーザー層のコミュニティで、ワークマンの商品が話題となっていることに気づきます。作業現場ではなく、キャンパー(キャンプをする人)の間で商品の機能が評価されていたのです。
そこでキャンプシーンに合う商品を作るために、キャンパーたちと共創をスタート。
インフルエンサーの影響力を借りながら、コミュニティに受け入れてもらいやすい商品を開発しました。
3.キリンビールサロン
ビールなどを手がけるキリンでは「KIRIN BEER SALON(キリンビールサロン)」という、企業主体のコミュニティを作りました。
インフルエンサー・一般ユーザーを問わずビール好きを集め、1期につき全5回の特別講義を開催。参加したインフルエンサーからサロンの熱量がアウトプットされ、投稿には多くのエンゲージメントが集まっています。
まとめ:記事のポイントをおさらい
《この記事のポイントを再確認!》
☑️インフルエンサーが持つ主な影響力
①消費行動の促進
②トレンドの形成
③一次情報の提供
④教育・啓発
⑤感情的な影響
☑️インフルエンサーの影響力によりコミュニティが生まれている
☑️これからのマーケティングでは影響力やコミュニティの力を借りられると強みになる
インフルエンサーの影響力は、すべてを数値で測れるわけではありません。例えばフォロワー数が多いインフルエンサーに女性向けコスメのPRを頼んだとしましょう。しかしフォロワーのほとんどが男性だと、女性向けのPRを成功させるのは難しいもの。
その点、価値観や感情への共感が伴う影響力を持つインフルエンサーなら、フォロワー数がそれほど多くなくても、ユーザーに刺さりやすいPRとなるでしょう。
またインフルエンサーは、単なるファンではなく「コミュニティ」を形成し始めています。同じ価値観や目的を持ったユーザーが集まり、コミュニティで横のつながりを持つことがあるのです。
コミュニティに注目し、インフルエンサーと共創する企業も増えています。ユーザーが求める「密な交流」や「価値ある居場所」をプロデュースするのは、企業としては大変なこと。コミュニティを作ることはできても、円滑に動かして維持するのには手間がかかります。
そこでコミュニティをより良い状態で動かすためにインフルエンサーの影響力を借りれば、ユーザーに満足度を提供できるでしょう。このようなインフルエンサーの影響力に魅力を感じたら、ぜひ共創を始めてみてください。