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【2024年YouTube予想】AI機能でさらなる市場規模拡大を期待
最終更新日 2024年9月17日(Tue)
記事作成日 2024年1月30日(Tue)
2023年もYouTubeは変わらず堂々たる存在感を見せ、その座を脅かすような代替媒体もありません。InstagramやTikTokよりも歴史が古いのにも関わらず、時代は動画コンテンツに移り変わろうとしており、圧倒的な地位を確立しています。
この記事では、2024年ますますクリエイティブなコンテンツを多様化させるであろうYouTubeについて、新機能や市場拡大についてどのようになっていくのか予想していきます。
目次
【2024年YouTube】予想①:SNSとしての立ち位置は?
現在、私たちの日常に浸透している主要SNSと言えば、「YouTube」「X」「Instagram」「TikTok」です。この中で、YouTubeは最も古いSNSです。
【各SNSの誕生年】
- YouTube:2005年2月14日
- X:2006年3月21日(当時はTwitter)
- Instagram:2010年10月6日
- TikTok:2016年9月
これらはいずれも海外企業によって誕生し、数年の時間差で日本でリリースされました。
YouTubeの日本語対応は2007年6月からとなっていますが、SNSの先駆者と言って間違いありません。YouTube誕生以前の目立ったSNSと言えば「mixi」「Facebook」でしょう。
動画SNSとしてはYouTubeが日本語対応となる前年2006年に日本で生まれた「ニコニコ動画(現:niconico)」が同様のコンテンツと言えるでしょうか。
YouTubeを除いたこれらの先駆けSNSは、他のSNS媒体の誕生によって日本では存在感が薄くなったように思います。しかし、依然としてYouTubeは圧倒的な強さを見せており、時代はテキストコンテンツから画像コンテンツへ、そして動画コンテンツへと移行しているので驚きです。
さらに、2022年1月時点で「世界の主要SNSの月間アクティブユーザー数」では、Facebookに次ぐ2位にランクインしています。
(出典)Statista(We Are Social; Hootsuite; DataReportal)
これらを加味すると、YouTubeはSNS部門においてすでに「殿堂入り」を果たしています。また、1日のTV視聴時間よりもスマホ視聴時間の方が長くなった日本では、SNSとTVの融合体とも言える存在でしょう。
【2024年YouTube】予想②:ショート動画クリエイターの増加
そんなYouTubeでも、実は今コンテンツの中身に変革が起こっています。それは、長尺動画から短尺動画への移行です。
SNS業界全体として後発組であるTikTokの普及により、エンターテインメント性の高い、30秒~1分程度の短い動画が流行しています。
- Instagram:フィード投稿→リール投稿へ
- X:サブスクによって動画投稿を可能に
Xに関しては、スーパーアプリの開発による側面もありますが、その理由はTikTokだけではありません。時代の変化とともに、若年層世代の社会構造が「効率性」を重視しているからです。
例を出すと、人は外食をするとき、昔は店舗へ行かなくてはいけませんでした。しかし、徐々にドライブスルー型の店舗が増え、スマホが普及した現代では簡単にネット注文まででき、さらには自宅まで配達してくれます。買い物だって同じです。スーパーやアパレルショップへ行かなくても、食料も衣料もネットショッピングで簡単に手に入る時代になりました。
「効率よく生きること」に利便性を感じる一方で、こういう時代を当たり前として生きる若者は情報の消費に追われています。さまざまな企業・分野がデジタルに頼る短縮化をすることで、消費者は「どのお店がいいのか」「どの情報が最適か」を限られた時間で処理しなくてはいけません。
デジタルの中に生きる現代人は、「長時間をかけて自身で全て精査すること」が苦手になっており、「短時間ですでに精査された必要情報だけをピックアップする」というスタイルをとるようです。
TikTokが爆発的な人気となったのには、これも1つの要素にあると思います。
そして、この風潮を各SNSが模倣する時代に移り変わっており、すでに人気Youtuberなどもこの時代に合わせてショート動画を増やしています。今後ますます短尺コンテンツに力を入れるとともに、ショートクリエイターの増加が見込まれるでしょう。
【2024年YouTube】予想③:動画生成AI機能への取り組みが進む
2024年は、各SNS媒体がAIによるどんな新機能を打ち出していくのかが注目されています。
YouTubeと言うと、従来「動画編集」のスキルが必要であり、パソコンを使用しながら適時に自分で音声やテキストを挿入するという少々ハードな作業が必要でした。
そのため、クリエイターのYouTubeへ新規参入の壁は高いものでしたが、昨年登場したモバイルアプリ「YouTube Create」は2024年以降、その手助けをするのではないでしょうか。
YouTubeはGoogleの傘下にありますが、Google自体にOpenAIのChatGPTに対抗する動きが見られています。そして、GoogleのAIへの積極的な取り組みはYouTubeにも連動すると考えられます。
昨年11月、有料サブスプリクション「YouTube Premium」の登録者が利用できる「独自の対話型AIツール」が新たに追加されました。
他にも、2024年にはAIを用いた以下の機能が本格的に稼働するとされています。
- Dreem Screen
- Aloud
- Research tab in YouTube Studio
- Creator Music
現時点においてこれら4つはテスト中で、先述のモバイルアプリYoutubeCreateを含め日本でのリリースはされていません。しかし、クリエイターの動画作成時間の短縮のみならず、クリエイターの想像を超えるハイクオリティな動画作成が期待される機能で、2024年の日本上陸に引き続き注目していきたいところです。
この中でも、「Aloud」はクリエイターとしての制作負担を軽減する以外にも、YouTube自体のマーケット市場拡大に繋がる機能と見ています。こちらは、次章で詳しく解説しましょう。
【2024年YouTube】予想④:多言語(吹き替え)機能による市場規模の拡大
2024年のYouTubeで弊社として最も期待を膨らませているのは、すでに一部のテストがすすめられている多言語機能です。これが実現すると、動画視聴画面の「設定」に「音声トラック」という項目が加わり、簡単に他国の言語を選択できるようになるそうです。
YouTubeはこんなにも世界的にメジャーな動画コンテンツであるにもかかわらず、吹き替え機能がありません。YouTube自体が単体組織であるなら分かりますが、Googleに属す媒体であるのに実現されていないと言うことは、消費者が満足できるクオリティとして提供するのがよほど難しかったのでしょう。
吹き替え機能が実装された場合、クリエイターと視聴者のどちらにも嬉しいメリットがあります。
【吹き替え機能によるメリット】
クリエイター側 | ・ファンを増やすことで収益化に繋がる ・所有チャンネルが1つでよく、運用工数が減る ・海外クリエイターのコンテンツから学びを得られる |
視聴者側 | ・海外クリエイターのコンテンツを気軽に視聴できる ・K-POPなど好きな芸能人の配信などを視聴できる |
これが実現されるとSNSとして国を超えたコミュニケーションを作ることができ、少し考えただけでも収益化などワールドワイドな可能性が広がります。
また、吹き替え機能ができることによって、弊社でもたびたびご紹介している「UGC」が日本以外の国で起こる可能性も考えられます。UGCとは、一般ユーザーが作り出したコンテンツのことで、企業が自社の商品の魅力を伝える新たな販促ツールとして注目されている手法です。
吹き替え機能が実現することによって、例えば、日本企業のサービスや商品が親日国の間で広まり、さらに一般ユーザーのアイデアで本来とは違う使い方で大ヒットするかもしれません。インフルエンサーマーケティングにも新たな波が打ち寄せるような気がして、考えるだけでワクワクしてきます。
まとめ
今回は、2024年のYouTube動向を予想してみました。
今年のYouTubeは動画コンテンツの需要高でこれまで通り安定的な人気を集め、AIによる動画生成や吹き替え機能の導入によって、ますます市場を拡大していくものと予想されます。
動画編集・制作が容易にできるようになるため、ショートクリエイターが増え、さらに盛り上がりを見せていくでしょう。
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