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「UGC」を施したSNS広告が効果的!Instagramでの活用事例を解説
最終更新日 2024年9月17日(Tue)
SNSの活発化により、Webマーケティングの施策が過渡期を迎えています。
「企業が自らプッシュする従来のWebマーケティング」の課題を解決すべく、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を活用したSNS広告の可能性にスポットライトが当たっています。
ただ、一口に「SNS広告で集客したい」と言っても、ノウハウが分からず切り口に悩むケースもあるでしょう。
そこで本記事では、次世代のWebマーケティングとしてぜひ活用したい「SNS広告×UGC」について、事例をまじえて詳しく紹介します。
リスティング広告など、従来のWebマーケティングに限界を感じていたら、SNS広告をぜひ次の選択肢に入れてみてください。
「Web×SNS」の連動マーケティングの重要性
近年、Webマーケティングの悩み解決手段として、InstagramなどのSNS広告との連動がカギを握っています。
従来、SNSは「Webサイト(HP)へ流入を増やす手段の1つ」だと認識されていました。
しかし、SNSのユーザー数は年々増加しており、今や「Webマーケティングの補助ツール」では無くなってきています。
例えば、SNSでは以下のようなWebマーケティングにプラスとなるアイデアを集めることが可能です。
- インサイト情報で投稿への反応を判断する
- ユーザーの声から商品開発の新たなヒントを得る
- ハッシュタグをSEO・リスティングキーワードに逆輸入する
- 想定外のバズから新たなユーザーコミュニティを知る
SNSをWebメディアへの集客チャネルの1つとしてとらえるのではなく、Webマーケティングと掛け算して新たな施策を生むことが大切なのです。
SNS広告で注目される「UGC」による施策
SNS広告の中でも特にユニークで効果的なのが、UGC(=ユーザー生成コンテンツ)から広がる施策です。
UGCによる広告の大きな特徴は、共感を得やすい点にあります。
そもそもUGCとは
UGCとは「User Generated Content」の頭文字をとった用語で、一般ユーザーが自ら生み出したコンテンツのことです。
例えば、一般ユーザーによる次のようなコンテンツがUGCにあたります。
- 購入報告
- 商品の使用報告
- レビュー・口コミ
- 新たな使い方のシェア
企業が販促目的などで作成したコンテンツではなく、「一般ユーザーの手によって作成されたもの」というのが特徴です。
UGCを広告として使う方法
UGCを広告として使うには、インフルエンサーに独自の目線によるコンテンツ投稿を依頼し、SNSの機能で有料プロモーションをかける方法がメインです。
これによって、宣伝らしくない自然な体験型訴求ができ、特にInstagramを中心にUGC広告が積極的に打ち出されています。
Instagramの公式アプリでは、企業とインフルエンサーが協業関係にあることを示した「タイアップ投稿」として、UGCを公開できます。そして企業のアカウントから「タイアップ投稿」を広告出稿できるのです。
UGCをSNS広告に活用する3つのメリット
SNS広告でUGCを流用することで、Webマーケティングとは違った感情面に訴えかける訴求ができるようになります。
商業デザインを活用するよくある広告との違いから、メリットを再確認しておきましょう。
メリット1. ユーザー目線のリアルな口コミを広められる
UGCは投稿者自身が感じたことを忖度なく発信するコンテンツです。企業がインフルエンサーに投稿を依頼する際も、内容を完全に自社で指定することは避け、いい面も悪い面も正直にコンテンツに落とし込んでもらうことがほとんど。
そのため、Webマーケティングにおける従来の広告よりも、利用者によるリアルな意見としてコンテンツを広められます。
宣伝らしさのない自然な口コミは、購入を迷うユーザーにとって有益な検討材料となるでしょう。
メリット2. 自然体のクリエイティブで見た人が身近に感じる
デザインの専門家でない一般ユーザーによる投稿は、デザイナーに依頼したものより垢抜けないかもしれません。
しかし、実はInstagramの中で注目を集めるには、カッチリしすぎない手作り感あるクオリティが、かえって身近に感じてもらえることがあります。
インフルエンサーが自分の色を出して作るコンテンツはある意味で「Instagramらしい見た目」となり、投稿群の中で悪目立ちしないからです。
「目立たないと意味がないのでは?」と疑問に思う方も中にはいるでしょう。ただ、一般ユーザーの投稿の中に商業デザインらしい本格的な広告クリエイティブが混ざると、宣伝らしさを感じ取って好ましく思われない場合があるのです。
自然体なUGCは広告として出稿しても一般の投稿に溶け込み、ユーザーが気にする「プロモーションらしさ」を軽減できます。
メリット3. ユーザー参加による新たな広がりを期待できる
従来のWebマーケティングでは、ほとんどの企業が購入をコンバージョンとしていました。
対してSNS広告では、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を増やす、つまり認知拡大をコンバージョンの1つとしています。
UGCを使ったSNS広告では、インフルエンサーから一般ユーザーへと自社商品の興味を伝染させる効果を期待できます。つまり、新たな顧客への接点を作るきっかけが生まれるのです。
「UGCを見た人が自発的にUGCを投稿する」というユーザー参加のループが発生し、1つの広告から無限大の波及効果が期待できるでしょう。
「Instagram×UGC」によるSNS広告の成功事例
ここからは、UGCによりポジティブな効果が生まれた、SNS広告の事例を紹介します。
解説するのは、若者世代に向けた新たな「お粥」に関する新プロダクトの事例です。
1. UGCによる広告施策
この企業では、マーケティングの大きな目標として「体調が悪い時に食べるお粥」から「日常的に食べるお粥」へとイメージの塗り替えを重視しています。
さらにターゲットを絞り込み「お粥で手軽に食事をとりたい若者世代」に注目しました。普段から仕事や勉強を頑張っている層へ、施策を通して「お粥を自分へのご褒美にしよう」と提案するアプローチ方法です。
加えて、仕事や勉強に熱心な人は、自分への理想や意識が高い傾向にあると予測できます。承認欲求があると仮定し、SNSでの「いいね」にも価値を感じる可能性を見い出しました。
そこでInstagramでUGCを増やすことで、
- 自分へのご褒美としてのお粥の提案
- 承認欲求を満たすための投稿ネタの提供
この2点を両立できるのではないかと考えたのです。
2. UGC施策の事前準備
施策の事前準備として特徴的だったのが「アレンジレシピを考えること」です。
「自分へのご褒美」の観点から好みに合わせてカスタマイズする楽しさを提供したり、写真映えするレシピを考案したりするためです。
アレンジレシピを研究して自社アカウントに掲載することで、インフルエンサーや一般ユーザーがUGCを考案する際の参考にできるようにしました。
また、タイアップでUGCの投稿を依頼するインフルエンサーの選定なども、事前準備のタイミングで進めています。
3. 全体像
インフルエンサーにUGCを投稿してもらってからInstagram広告とするまで、次の3つのステップを踏みました。
それぞれのステップで実施した施策について、詳細を説明します。
ステップ①体験
商品自体をインフルエンサーに配布し、体験を提供しました。インフルエンサーは、お粥を自分で作って食べるまでを実際に体験することで、商品の魅力や感想に目を向けられます。
体験することなく資料の情報をまとめただけのコンテンツでは、UGCとは言えません。インフルエンサーが自らの体験から感じたことをアウトプットするのがUGCの本質であるからです。
インフルエンサーは体験の機会提供を受けられて、自信が商品の購入を検討したり購入したりする投稿までの手間を削減できます。
ステップ②共有
UGCの投稿を増やすための施策として、インフルエンサーへの体験提供のほかにモニターキャンペーンも実施しました。
公式アカウントへの指定コメントをトリガーとして応募を受け付け、当選者に商品をプレゼントする内容です。当選したら商品への感想をInstagramに投稿することを条件に加え、UGCの発生をうながしました。
また、この段階で企業のプレリリースをインフルエンサーに発信してもらう「EMERALD POST広告」も行い、さらに幅広いユーザーへと情報を共有しています。
ステップ③共感
Instagramの中で自社商品に関する言及が増え、共感を重視したフェーズに移りました。Instagramアプリで出稿できる「ブランドコンテンツ広告」を積極的に活用し、これまでアカウントとの接点がなかった新たなユーザーにまでアプローチ。
- オシャレなお粥が気になる
- 手軽に食べられて便利そう
- 写真映えする写真で自分もSNSに投稿したい
広告を閲覧したユーザーはこのように心を動かされ、購入を検討する可能性が高まります。さらに、購入によって得た経験を自ら発信するユーザーも現れるでしょう。
広告などで見かけたUGCを参考にユーザー自身も新たなコンテンツを作る、好循環が生まれます。
このループが生まれると、UGCによる体験の共有が自然発生的に増加するのです。
まとめ
従来のWebマーケティングで抱えていた費用や動線に関する課題を解決できる、SNS広告が注目を集めています。
中でもInstagramでは、インフルエンサーが体験を元に作るUGC(ユーザー生成コンテンツ)を使ったタイアップが積極的。UGCをSNS広告に流用すれば、宣伝らしさを抑えて新しい訴求を生み出せます。
今までのWebマーケティングは、ECサイトへの動線を繋いで成約・購入を得ることが常識的なコンバージョンでした。
対してInstagramをはじめとするSNS広告では、コンテンツを見たユーザーが自身もUGCを投稿したいと感じ、購入に限らない自発的な行動につながります。
UGCを見た人がさらにUGCを増やし、企業の手を離れて新しい顧客への接点が増えていくのです。
Webのリスティング広告などでは作ることが難しいこのUGCのループが安定化すれば、次世代のマーケティング手法として他社と大きな差をつけられるでしょう。