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SNSで話題化!鯛のないたい焼き屋“OYOGE”に見る、店舗集客のためのマーケティング戦略
最終更新日 2024年9月17日(Tue)
弊社がオフィスを構える東京ミッドタウンから徒歩約4分の場所に「OYOGE」さんというたい焼き屋があります。お店の外観は、よくある「たい焼き屋さん」のイメージとは違い、とてもおしゃれな雰囲気を醸しています。
今回は弊社の【独自分析】として、弊社社員も大好きな「鯛のないたい焼き屋 OYOGE」さんのマーケティングについてお話します。
今回は、リデルシェア(note)にて弊社中家が担当した「【独自分析】“鯛のない”たい焼き屋!?OYOGEに見るマーケティング戦略」をコラム記事としてお届けします。
目次
1.「OYOGE」さんの紹介
鯛のないたい焼き屋【OYOGE】さんは、2020年3月にオープンされました。
この頃は、ちょうど世界的に新型コロナウイルスが流行し始め、緊急事態宣言が出た頃です。
【お店の特徴】
- テイクアウト専門店
- 完全キャッシュレス
- 焼かれているのは「イワシ」「アジ」「アサリ」の3匹
「#俺たちだって焼かれたい」
店先の外壁には、メッセージ性の強いハッシュタグが書かれています。
「このメッセージを発信している=焼かれている」ものは上記の通り、イワシ・アジ・アサリです。
「鯛のないたい焼き屋 OYOGE」という店名の通り、タイの姿はなく、その代わりにちょっぴり地味”だけど日本人にとって馴染み深い海の生き物たちが並んでいます。
すでにそのキャッチコピーで世界観が仕上がっており、強い個性を感じます。
2.OYOGEのコンセプト:めでたさよりも個性を尊重する
明治時代、売れなかった今川焼きを「めでタイ」という縁起物として大変人気があった高級品の鯛の形にして販売したところ、庶民から人気を集めたのが“たい焼き”の発端です。
しかし、最近は「高級さ」や「豪華さ」よりも「個性」が尊重される時代になりました。
「めでたさよりも個性を尊重する」というコンセプトのもと、イワシやアジ、アサリといったちょっと地味な仲間達を愛着ある形にすることで“鯛のないたい焼き”が誕生したのだそうです。
どうりで個性的です。
時代のニーズに合っており、飲食系のインフルエンサーに多く紹介され、とても上手な戦略だと感じます。
3.OYOGEの気になる味:個性派だけど人気な上品スイーツ
スタンダードなお味は「つぶあん クリームチーズ」、筆者も食べてみたのですが、とても美味しかったです。
さらにラム酒さつまいもや、はちみつレモン、バナナきな粉など、期間限定のフレーバーが登場することで、リピーターのお客さんも飽きさせない仕組みになっています。この記事を書いている時点での季節限定味は「かぼちゃキャラメル」。トロリとした甘味が絶妙です。
OYOGEさんのレシピを監修しているのは、なんとミシュラン三ツ星のフレンチレストラン「カンテサンス」の元シェフ。
こんがり焼けた生地にはアーモンドパウダーなどを使っており、外はサクサク、中はしっとりもちもちとした「フィナンシェ」や「マドレーヌ」を連想させる、一度食べたら忘れられない美味しさです。
4.OYOGEの集客戦略:話題性を呼ぶマーケティング力
とにかく「美味しい!」が一番の魅力ですが、OYOGEさんの試みるさまざまなマーケティング戦略が面白いなぁと、消費者として利用する中で常々思っています。
例えば、“たい焼き屋さん”らしからぬ特徴を下記に挙げてみます。
- おしゃれな店舗
- 完全キャッシュレスの導入
- UberEatsなど4社のデリバリー導入
- 専用Appの導入
同業他社と比べても先進的な機能導入はさることながら、Webマーケティングの面も優れていて面白いです。
- 個性的なHP
- HPで配布されている無料のmedia kit(※本記事内の画像の多くもmedia kitより引用しております)
- QRコード付きのお土産Box
- SNSに思わず投稿したくなる、プレゼントにも最適!ピックの無料提供
例えば、HPのmedia kitは「メディアやSNS等でOYOGEについて紹介していただく際にご利用いただけます。」という言葉と共に提供されていますが、「記事にしていただいてOKです」というPRでもあります。
また、無料提供のピックも、“鯛のないたい焼き屋”というコンセプトと合間って、ついついSNSに投稿したくなる仕掛けの一つとなっているように思います。
さまざまな工夫がされたOYOGEさんは、SNSマーケティングを行う弊社でも何かと「忘れられないお店」です。
そのうえ「たい焼き自体も本当に美味しい」ので、一度食べたら「誰かにお土産に買っていって、話題の一つにでもしようかな」とお土産を買う時に頭をよぎります。
これらの仕組みによって、広告を出さずとも口コミで話題になり、@DIMEやELLEのオンラインなどにも取り上げられて話題が話題を呼んでいます。
5.OYOGEの評判:SNSでも注目を集める
OYOGEさんは、Instagramでの投稿・発信を頻繁になされています。
特にストーリーズがよく投稿されていますが、アンケートの活用などユーザーとのコミュニケーションもよく取られているのが印象的です。
食べた人の投稿もたくさんあり、みなさん「#oyoge」をつけて美味しさを拡散しています。
アレンジレシピを紹介する方や、「手土産にはこれ!」「六本木グルメ」「話題の和菓子5選」「和スイーツおすすめグルメ8選」「最新たい焼きはこれ!」といった様々な確度からユーザーにより投稿がなされ、拡散されています。
また、Twitterでは中の人”イワシさん”が頻繁につぶやいており、ちょっと「クセ強」な投稿が面白いです。
いまやSNSの運用はどの飲食店も必須の時代です。
公式アカウントでは新商品の紹介だけでなく、お店の臨時休業情報なども事細かに発信されています。
まとめ
さまざまな「個性的」な取り組みをされており、本当に美味しい商品を販売しているからこそ、そのコンセプトの面白さや、目を引く取り組みに乗じて「誰かに教えたくなる」、それがOYOGEさん流の戦略です。
色々な仕掛けがかけ合わさって、いたるところで“口コミ”を呼んでいます。
マーケティングとは商品が大量かつ効率的に売れるように、市場調査・製造・販売・宣伝などの全過程にわたって行う企業活動の総称です。「OYOGE」さんのマーケティング戦略は、他店とは一線を画す斬新な取り組みで、今後も注目していきたいところです。
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