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最終更新日 2024年9月17日(Tue)
記事作成日 2024年4月29日(Mon)
Lステップは、セールスの自動化や業務効率化などを実現できるLINE公式アカウント用のビジネスツールです。
著名人が利用し、その有効性について訴える場面が多いことから、近年認知度が急速に高まっている一方で、その具体的な機能について知らない方も少なくありません。
そこで、本記事では、Lステップの意味や目的を説明した後、マーケティングに活用できる主要機能や、Lステップを導入するメリットについて説明します。Lステップの導入方法や事例についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
Lステップは、LINE公式アカウントの機能を拡張したマーケティングオートメーション(MA)ツールです。無料登録から商品販売を自動化したり、新規客を自動的にフォローアップしてリピーターに転換させたりするための多彩な機能が搭載されています。
ここからは、LステップとLINE公式アカウントの違いやLステップの目的について解説します。Lステップの目的を把握しておくことで、Lステップの導入設計を描きやすくなるので、頭に入れておきましょう。
Lステップは、LINE公式アカウントにプラスされたオプション機能のような存在です。従来のステップメールのように、あらかじめ準備したメッセージを、スケジュールに沿って自動で配信してくれる機能が印象的。
また、LステップとLINE公式アカウントは、提供元に違いがあります。LINE公式アカウントは大手IT企業のLINE株式会社が提供しているのに対し、Lステップの提供元は、株式会社Maneqlです。サービスの提供元がそれぞれ異なるため、Lステップの機能を使うには、LINE公式アカウントでもLステップでも利用登録する必要があります。
Lステップの目的は、より効率的に顧客を育成することです。ステップ配信やセグメント配信など、LINE公式アカウント以上に優れたメールマーケティングの機能を生かし、見込み客から顧客への昇格を促します。
Lステップの目的は、見込み客の育成だけではありません。クーポンやおすすめの商品をより効率的に配信することで、既存顧客の満足度を向上させる役割もあります。この点、Lステップは、新規顧客獲得だけでなく、企業や店舗の収益の柱となるリピーターの獲得にも有効と言えるでしょう。
Lステップの主要機能は、次の8つです。
上記8つの機能は、Webマーケティングの成功を助けるとても便利な機能です。Lステップならシステムをゼロから構築することなく、料金内であらゆる管理が可能となります。
自社のマーケティング課題を解決するならどの機能を使うべきか、ぜひ考えながらチェックしてみてください。
シナリオ配信(ステップ配信)は、事前に設定したタイミングと順番で、あらかじめ準備したメッセージを自動で配信できる機能です。例えば次のように、段階を追った配信で顧客に少しずつ情報を届けられます。
LINE公式アカウントにもステップ配信機能はありますが、Lステップでは、「登録翌日の13時に配信」「メッセージをくれた人にだけ次のメッセージを配信」といった条件分岐が自由に設定できます。
また、配信の時間指定は、LINE公式アカウントが1時間単位なのに対し、Lステップは、1分単位で自由に設定可能です。
これらの点で、Lステップのシナリオ配信は、LINE公式アカウントと比べて自由度の高い機能と言えるでしょう。
セグメント配信は、ユーザーの年齢や来店履歴など、事前に収集した顧客情報をもとにターゲティングし、メッセージを送信できる機能です。
LINE公式アカウントのセグメント分けは、性別と年代、居住地、利用しているOSなどで絞り込めるものの、LINE公式アカウントが独自に調査した「みなし属性」であるため、正確性に欠けます。一方で、Lステップでは、タグ機能の利用により、顧客の細かなセグメント分けが可能なため、よりパーソナライズされたマーケティングが可能です。
リマインド配信は、予約当日やセミナー開始日など、ゴール日を設定すると、特定の日程から逆算してリマインドを目的としたステップメッセージを配信できる機能です。
例えば、オンラインセミナーを開催する場合は、
といった具合に、リマインド配信を設定できます。
顧客がセミナーやセッションの予定を思い出すきっかけとなり、出席率の向上につながるでしょう。
友だちへのアンケートやセミナー申込フォームなどの用途で利用可能な回答フォームを作成できる機能です。
回答フォーム画面では、自由に項目を作成し、アンケートや予約・問い合わせフォーム、LP(ランディングページ)などの発行が可能。作成できる項目の自由度が高いだけでなく、入力された情報は自動で各ユーザーの個人ページに挿入・蓄積されることから、メッセージ配信や友だちのグループ分けにも役立ちます。
友だちリスト(タグ管理)は、性別や年代、地域などタグを自由に作成し、友だちをグループ分けできる機能です。セグメント配信やステップ配信などで、パーソナライズされたコンテンツを配信できることから、高いコンバージョン率が期待できます。
タグ管理では、流入経路やサイトスクリプトからの分析結果もタグへの反映が可能です。
リッチメニューは、LINE公式アカウントと同様に、トーク画面下に固定のメニューを表示できる機能です。
ただし、Lステップのリッチメニューは、自由なサイズと位置で指定領域を最大20個まで増やせるほか、特定の友だちにだけリッチメニューを表示させることが可能。後者は具体的に、あるサイトへアクセスした人のみのセグメントリッチメニューを表示させることで活用できます。
予約管理は、「カレンダー予約」と「イベント予約」の2種類があり、いずれもLINE上で予約対応が完結できます。
前者のカレンダー予約は、カレンダーの空いている日付から日時指定の予約ができる機能です。継続して予約を受け付けたい店舗やオンライン相談窓口などの予約に活用できます。
後者のイベント予約は、特定の日に開催するイベントに対して予約を受け付ける機能です。予約枠は最大60個まで登録できるほか、単発か長期かのイベントタイプの設定が可能。複数のイベントを同時に開催したり、記念イベントを単発で開催したりしたい場合に活用できます。
流入経路分析は、独自のパラメータの付いたURLやQRコードを発行することで、SNSや広告、チラシなど、友だちがどこで追加されたのかという流入経路の判別に役立つ機能です。
流入経路分析では、URLのクリックやQRコードの読み取りがされるのと同時に、タグ付けによるセグメントの付与など、さまざまなアクションを発生させることが可能。また、どの媒体で友だち追加した顧客なのかを特定するとともに、友だちを一覧で表示させることもできます。
マーケティングにLステップを活用するメリットは、次の4つです。
ここからは、上記4つのメリットについて解説します。Lステップのメリットを知っておくことで、メリットによって得られるベネフィットを理解しやすくなるので、ぜひ覚えておきましょう。
Lステップは、ステップ配信やセグメント配信などの機能を活用することで、セールスを自動で行える仕組みを構築できます。
セールスは本来、セールスマンが、見込み客を直接訪ねるなど、労力の大きい業務です。しかし、Lステップの機能を使うと、Lステップが見込み客の育成から絞り込みまでのフローを担うため、自動で売上が立つ仕組みを作れます。
Lステップは、LINE公式アカウントより詳しい顧客情報を自動収集できます。例えば、LINE上での会話や行動の履歴から、URLのクリック率や、LINE経由のコンバージョン数の測定が可能です。
顧客情報の収集機能により、より効率的に顧客データを管理できるほか、コンバージョン率の高いユーザーに対してより効果的なマーケティングを展開できます。
Lステップは、次のような機能で、ユーザーの行動を分析できます。
これらの分析機能は、メルマガでは実現できないユーザー行動や、LINEマーケティングのボトルネックを可視化してくれるでしょう。
Lステップは、セールスや顧客情報の収集、ユーザーの行動分析を自動化してくれることから、人件費の抑制を図れます。
また、担当者の可処分時間が増え、収益を生み出すコア業務に時間を充てられるようになるでしょう。
Lステップの導入は、次の6つの手順を踏むと完了します。
Lステップの導入は実際に手を動かさないとわからない部分も多いですが、これから紹介する内容を導入イメージをつかむきっかけにしてください。
Lステップは、申し込みページより、利用の手続きが可能です。申し込み手順は次の通りです。
契約が完了すると、Lステップの登録画面に関するメールが送られてきます。さらに、URLをクリックし、「Lステップご利用登録」画面に移りましょう。
メールから、Lステップのユーザー登録に関するページに遷移します。「上記注意事項と利用規約に同意します」にチェックした後、下部の「新しくLステップユーザーを登録する」ボタンをクリックしましょう。
そのページでは、任意のユーザーIDとパスワード、名前、メールアドレスを入力した後、「ユーザー登録」をクリックしてください。
Lステップユーザーの登録が完了すると、Lステップ初期設定の画面でChannel IDとChannel Secretを設定します。Channel IDとChannel Secretの設定手順は次の通りです。
Lステップを使うために、LINE公式アカウントで応答設定を変更します。応答設定を変更する手順は次の通りです。
応答モードをBotにしたことで、LINE公式アカウントのチャット画面は開けなくなりますが、全てのメッセージがLステップに届くように自動化されます。
最後にLステップ側で、LINEログインアカウントを開設します。LINEログインアカウントを開設する手順は以下の通りです。
以上の手続きをもって、Lステップの導入が完了します。
ここからは、Lステップの導入事例として、次の3つの企業の取り組みを解説します。
いずれも、LINEアプリでユーザー検索すればアカウントの実物を確認できるため、実際に友だち追加するなどし、取り組みの一端を参考にするとよいでしょう。
北海道倶知安町の一般社団法人である倶知安観光協会は、ユーザーの関心が高い「冬」と「夏」のリッチメニューを作成し、おすすめイベントや観光情報を一元化。居住地や関心テーマ、ユーザーの属性など、友だち追加時のアンケート結果をもとにしたシナリオ配信も作成し、情報発信を最適化しました。
Lステップの結果、花々の開花状況や新型コロナウイルスの感染状況など、緊急性の高い情報を含めた、リアルタイムな情報発信が可能になっています。
*リッチメニューは日々改変されており、現在は状況が異なる可能性があります。
オーダーメイド雑貨などのECサイトを運営する株式会社ゼンプロダクツは、アンケートへの回答でもらえる10%オフクーポンを用意することで、早期購入につながる仕組みを構築しています。
リッチメニューには、人気アイテムランキングトップ10や商品リクエストの機能を設けました。さらに、ポイントがたまる、1日1回チャレンジ全力じゃんけんのメニューを用意。見込み客を飽きさせない仕組みを設けることで、LTV(顧客生涯価値)を高めています。
鮮魚の卸売・発送を手がける有限会社マルショウ小西鮮魚店は、季節ごとの旬の鮮魚情報や注文先をまとめたリッチメニューを作成し、注文の際に必要な情報を発信する体制を整備。これにより、新規顧客からの注文が増え、月間平均売上高が約200万円増加しました。
また、友だち獲得施策として「LINE友だち追加広告」を出稿しています。主要見込み客となる全国の飲食店オーナーを対象とした広告から、毎月約400〜500人のリストを獲得。LINE友だち追加広告は週平均4〜5回ほど配信していますが、クリエイティブの質の高さにより、ブロック率は11%台に抑えられているとのことです。
Lステップには、ステップ配信やセグメント配信など、8つの主要機能があります。これらの機能を活用することで、セールスを自動で行える仕組みを構築できたり、詳しい顧客情報を自動収集できたりするメリットにつながるでしょう。
実際、Lステップの導入後、月間平均売上高が200万円も増加した企業の事例もあります。うまく運用すれば、確実な効果を得られるため、LINE公式アカウントをすでにお持ちの方は、導入を検討するとよいでしょう。
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