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LINE公式アカウントを運用する流れとは?メリットや運用のコツも解説
最終更新日 2023年10月27日(Fri)
マルチチャネルを強化する目的で、LINE公式アカウントを開設する企業が増えています。
一方で、最終的な目的や目標を達成するために、LINE公式アカウントをどう運用して良いか、わからない企業も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では、LINE公式アカウントを運用する流れについて解説した後、運用上のメリットやうまく運用するためのコツについて説明します。運用上の注意点についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
LINE公式アカウントとは?
LINE公式アカウントは、国内最大級のコミュニケーションアプリ「LINE」上に企業や店舗がアカウントをつくり、友だちになったユーザーに対して商品やサービスの利用・購買の促進をできるサービスです。
株式会社コンシェルジュの企業LINE公式アカウント利用実態調査によれば、調査に回答した20〜60代の男女1,201人のうち、約6割がLINE公式アカウントを1社以上友だち追加。全年代にわたって利用率が高い事実が判明しています。このような調査結果からも、LINE公式アカウントは、企業と見込み客がコミュニケーションをとる手段として有効だとされています。
LINE公式アカウントを運用する流れ
LINE公式アカウントを運用するまでの流れは、次の5つです。
- アカウントを開設する
- 認証済アカウントにする
- 友だち数を増やす
- 定期的に特典やお得情報を発信する
- データを分析してPDCAサイクルを回す
ここからは、5つの流れについて解説します。
アカウントを開設する
引用:LINE株式会社「アカウントの開設」
LINE公式アカウントは、開設ページの「LINE公式アカウントをはじめる」から開設できます。
ボタンをクリックすると、LINEビジネスIDの作成画面が表示されます。LINEビジネスIDは、既存の個人用LINEアカウントか、メールアドレスを登録することで、作成可能です。LINEビジネスIDを作成後、管理画面にログインできたら、LINE公式アカウントの開設が完了します。
アカウントを開設した後は、プロフィールやあいさつメッセージを設定するなどし、配信環境を整えましょう。
認証済アカウントにする
引用:LINE株式会社「LINE公式アカウントの作り方|開設の設定と運用方法」
LINE公式アカウントを運用する上では、認証済アカウントにしましょう。
認証済アカウントは、所定の審査基準を通過した後に取得できるアカウントです。青色のバッジを付与されたり、LINEアプリ内の検索結果に表示されたりするメリットがあります。
審査不要で取得できる未認証アカウントと違い、ユーザーからの信頼を獲得しやすいため、企業や店舗の売上や集客の向上を運用目標とする場合は、認証済アカウントを活用すると良いでしょう。
友だち数を増やす
LINE公式アカウントは友だちを多く集めるほど、集客や売上の増加に期待できるため、まず友だち集めに注力しましょう。
友だち集めに効果的な方法には、友だち追加時のインセンティブ付与があります。友だち追加特典として、プレゼントや割引クーポンをもらえることをアピールしましょう。普段の配信とは別に、友だち限定のキャンペーンを展開するのも有効です。
定期的に特典やお得情報を発信する
ユーザーが離脱したり、アカウントをブロックしたりするのを防ぐためには、すでに友だちになっているユーザーに対して定期的に特典やお得情報を発信するのが重要です。
例えば、東京と広島に飲食店を構えるSUZU CAFEは、ショップカード機能を活用してインセンティブを用意しました。結果、友だち追加した全ユーザーのうち、約半数がショップカードを利用するなど、高い再来店率を記録しているとのことです。
データを分析してPDCAサイクルを回す
引用:LINE株式会社「分析-ダッシュボード」
LINE公式アカウントの運用が本格化してきたら、データ分析機能を活用しましょう。その上で、データ分析の結果から逆算して目標を設定し、目標達成に向けてPDCA(Plan、Do、Check、Action)サイクルを回すことが重要です。
例えば、友だち追加数に対してブロック数が多い場合は、インセンティブが弱かったり、メッセージの配信頻度や時間が適切でなかったりする場合があります。そうした運用上の課題を踏まえ、ブロック率低減に向けた目標を設定するとともに、目標達成に向けた施策を打ちましょう。
LINE公式アカウントを運用するメリット
LINE公式アカウントを運用するメリットは、次の4つです。
- 見込み客と信頼関係を構築しやすい
- 開封率・即時性が高い
- マーケティングに使える機能がそろっている
- 無料で始められる
ここからは、4つのメリットについて解説します。
見込み客と信頼関係を構築しやすい
LINE公式アカウントは、LINE上で友だち追加してくれたユーザーと1対1のチャットができるため、見込み客と信頼関係を築きやすいメリットがあります。
さらに、ブロックされない限り、ユーザーとつながりを持ち続けられる上、お得なクーポンやキャンペーン情報を配信し、商品やサービスのファン化を効率的に促せられます。
開封率・即時性が高い
LINE公式アカウントは、開封率・即時性が高いのが特長です。
実際、2021年7月に行った「携帯電話に関するアンケート」(総サンプル数 n=2,060)によれば、全体の約2割がLINEのメッセージを受け取ってすぐに開封。約5割が3〜6時間以内、さらに約8割がその日のうちに開封すると回答しています。
メルマガの平均開封率は約2割と言われているだけに、LINEの開封率・即時性は高いと言えるでしょう。
マーケティングに使える機能がそろっている
LINE公式アカウントは、マーケティングに使える機能がそろっているのもメリットです。例えば、問い合わせ対応や来客促進に効果的な機能には、LINEチャットやクーポン、ショップカードがあります。
このうち、ショップカードは、ポイントカードのように、来店や商品購入の特典としてポイントの付与が可能。紙のポイントカードの制作コストを削減できるほか、特典の案内により購入や再来店を促せられます。
無料で始められる
LINE公式アカウントは、無料で始められます。無料プランでも全ての機能を利用できるため、いきなり有料プランに登録する必要がありません。お試し感覚で始められる点もメリットと言えるでしょう。
LINE公式アカウントをうまく運用するためのコツ
LINE公式アカウントをうまく運用するためのコツは、次の4つです。
- アカウント運用の目的を明確にする
- 顧客ニーズに沿ったターゲットを設定する
- 施策の効果検証を見据えたKPIを設定する
- 運用体制をしっかり構築する
ここからは、4つのコツについて解説します。
アカウント運用の目的を明確にする
LINE公式アカウントをうまく運用する上では、運用の目的をきちんと明確にしましょう。
目的が明確でなければ、売上や来店率の向上といった具体的な数値目標を設定できないためです。
例えば、小売や飲食といった店舗ビジネスの場合、売上の向上を目的に設定するのは得策ではありません。ECビジネスと異なり、売上自体は店舗で発生することから、顧客行動がすぐに売上に直結しないためです。このため、店舗ビジネスを展開する企業が設定するLINE公式アカウントの目的は、売上の向上よりも、店舗への送客がより適切だといえるでしょう。
顧客ニーズに沿ったターゲットを設定する
目的を明確にした後は、顧客ニーズに沿ったターゲットを設定しましょう。
ターゲットを設定する際は、ターゲットの年齢や性別、職業など、詳細なペルソナを設定することが重要です。その上で、顧客の興味がある情報や、求めているインセンティブなど、定性的な顧客ニーズをペルソナ設定に反映させるとよいでしょう。
施策の効果検証を見据えたKPIを設定する
LINE公式アカウントの運用の方向性を定めるために、施策の効果検証を見据えたKPIの設定が重要です。
KPIに設定できる指標には、主にターゲットリーチ数とメッセージ開封率、メッセージクリック率の3つがあります。
このうち、属性に応じてメッセージを配信できる対象ユーザー数を示す「ターゲットリーチ」の数をKPIに設定した場合は、質の高い友だちを集めたり、ブロック率を下げたりするための施策を打つことが大切です。具体的な施策としては、友だち追加広告(CPF)やチャットボットを活用したセグメント配信が想定できます。
運用体制をしっかり構築する
LINE公式アカウントを運用する上では、運用体制をしっかり構築しましょう。
運用体制の構築では、配信の方法やルールの明文化が重要です。明文化により、どの担当者が配信設定をしても、メッセージの内容やクリエイティブのクオリティーが保てます。
また、配信前のメッセージや画像は複数人体制でチェックするようにし、誤った内容の配信を防ぐための体制を整えましょう。
LINE公式アカウントを運用する際の注意点
LINE公式アカウントを運用する際の注意点は、次の5つです。
- 長文での情報発信を避ける
- ブロックされやすい
- 配信頻度に気を配る
- 配信メッセージの取消・削除ができない
- アカウントが停止されると全ての顧客情報が消える
ここからは、5つの注意点について解説します。
長文での情報発信を避ける
LINEで情報発信する際は、長文での情報発信を避けましょう。メッセージが長文だと、ユーザーがメッセージを開封しても、早々に読むのをやめてしまう可能性が高いためです。
友人同士でメッセージを送り合う時と同じように、短文で情報をコンパクトに伝えましょう。
ブロックされやすい
LINE公式アカウントは、友だち追加されやすい一方、配信情報が不要だったり、煩わしいとユーザーに判断されると、ブロックされる可能性があります。
実際、株式会社コンシェルジュの企業LINE公式アカウント利用実態調査によれば、調査に回答した442人のうち、62.7%が「メッセージが頻繁に届く」、61.8%が「不要な情報ばかり届く」を理由にブロックしたと回答しています。
こうした利用実態を踏まえ、配信の内容や頻度を考慮しながら、アカウントを運用すると良いでしょう。
配信頻度に気を配る
前述のように、配信頻度が高いと、ブロックされる可能性があるため、配信頻度には気を配りましょう。
配信頻度はメッセージ配信が月に2〜4配信、タイムライン配信が週に1〜3記事が目安です。メッセージ配信は、多くとも週1回の配信に留めましょう。
どうしても配信情報を多くしたい場合は、プッシュ通知をオフにするよう、あいさつメッセージなどで告知するのも1つの方法です。
配信メッセージの取消・削除ができない
LINE公式アカウントで一斉配信したメッセージは取消・削除ができません。配信前にテスト配信機能を活用するなどし、誤った情報や不快に感じさせる情報を配信しないようにしましょう。
ただし、LINE公式アカウントから友だちに個別チャットした場合は、送信後24時間以内であれば、取消可能です。
アカウントが停止されると全ての顧客情報が消える
LINE公式アカウントはアカウントが停止されると全ての顧客(友だち)情報が消えてしまう点に留意が必要です。友だちの登録数が多い場合、損害が大きい上に、アカウントは一度停止されると二度と復活できないため、細心の注意を払う必要があるでしょう。
確実にアカウントが停止されるサービスは、マルチ商法やアダルト系サイトです。これらの商品・サービスは、ガイドラインで利用できない業種・業態、商品・サービスに位置付けられているため、発覚した時点で即停止となります。
また、健全に運営していたとしても、LINEの運営側が不適切だと判断すると、突如アカウントを削除する可能性があります。利用規約・ガイドラインを確認しておいた上で、別の媒体に誘導したり、LINE以外で顧客リストを作成したりといった対策を打っておくとよいでしょう。
まとめ
LINE公式アカウントは開設後、友だち数を増やしたり、定期的にお得情報を発信したりする行程をたどることで、運用可能です。
しかし、ただ運用するだけでは、売上や送客数の増加といった目的を達成できません。顧客ニーズに沿ったターゲットの設定や運用体制の構築など、一歩踏み込んだ対策を打つことが重要だといえるでしょう。
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