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<熱量のある一冊へ>集英社がインフルエンサーと共に描く、新たな読者との出会い
株式会社集英社
雑誌、コミックス、文庫本、そしてそれらの電子書籍やアプリなど、移り変わる「本」の在り方を常に最前線で模索し、出版メディアの中心的役割を担う株式会社集英社。週刊少年ジャンプの人気キャラクターたちが彩る「ジャンプフェスタ」や、毎年の夏の風物詩にもなっている文庫キャンペーンの「ナツイチ」、そして様々な文学賞の主催など、普段本を読まない人でも「集英社」の名前とその取り組みには触れたことがあるのではないでしょうか。
そんな集英社が、出版社ならではの積極的なwebPRにいよいよ主舵を切るべく文芸編集部内に立ち上げたのがWebマネジメント室です。「本」というアイテムの持つ特性に、既存のマス・マーケティングではない切り口で新たな施策にチャレンジする。今回のインタビューでは、Webマネジメント室 室長 貝山 弘一様に、集英社初のインフルエンサーによるPRの導入・活用そして反響と、これからの「出版」の未来について、お話をお伺いいたしました。
サービス利用前
課題
読書好きな人以外にもコンテンツを届ける、積極的PR戦略への挑戦
- 少数精鋭でありながら、Webプロモーションのプロと言える存在がいなかった。
- いいものを作るだけではなく、それをどう届けるかの方法を模索していた。
- HPなど、受け身のweb戦略ではなく、積極的に発信して顧客を呼び込む施策が必要。
LIDDELLと
取り組んだ理由
「この1冊」のためのPR戦略を考えてくれるパートナー、だと思えたから
- SNSでの行動を活発にするため、専属の部署・サポーターを求めていた。
- SNS・インフルエンサーマーケティングという新分野PR戦略の開拓に興味があった。
- 「この1冊」のための施策だからこそ、人のつながりを大事に紡いでいけるパートナーとしてリデルとタッグを組むことに。
施策の効果
インフルエンサーの趣味や背景を理解した、コンテンツにあわせたマッチングで効果UP
- SPIRITを活用したインフルエンサーの募集段階で、すでに「この一冊」の認知を広げることができた。
- 応募に際してのコメントの熱量が高く、作品にぴったりはまるインフルエンサーと出会えた。
- 1投稿に約2,300件の保存(ブックマーク)がつき、広報効果も十分!
サービス利用前
課題
読書好きな人以外にもコンテンツを届ける、積極的PR戦略への挑戦
出版業界の風土で、これまでは「少数精鋭」で各部署の担当がそれぞれ多岐にわたる編集部を掛け持ちしていて、webでのPRについてもスペシャリストを置くのではなく、編集者や宣伝・広報など個々に連携し手掛けていました。でもそれでは本来のその人のリソースが足りなくなるし、今の時代に旧来どおりでは限界がある。代理店に任せるだけでもうまくはいかないですし、ありがたいことに収益はあったがゆえ、どうしても現状維持で手が回らない側面もありました。
現代社会には動画や他メディアでもいい作品が溢れていて、ネットを中心としたコンテンツも多様です。そんな中で、特に小説や文芸書の重要性が低下しているという危機感がありました。単純に良いものを作れば売れる時代ではありません。魅力ある趣味嗜好があふれている中で、「どう知ってもらうか」「どう手にとってもらうか」、それを考えるためにwebマネジメント室が新設されました。それに先駆け、SPSP(出版プロモーション推進プロジェクト)という、部署を超えてPRを推進するメンバーを集めたチームも動き出しました。
しかし一方で、やはりそれらもまだノウハウもマンパワーも不足しているスタートでした。ホームページのような、元々読書に関心がある人が見に来てくれる待ちのPRではなく、魅力を発信して積極的に呼び込んでいくことの必要性は理解して専門部署を立ち上げたものの、どう動いていくかという具体的な施策が課題でした。
LIDDELLと
取り組んだ理由
「この1冊」のためのPR戦略を考えてくれるパートナー、だと思えたから
そんな風に、web展開、特にSNSでの行動を起こさねば、と検討していたところに、ちょうどリデルさんとおつきあいする機会があり、今こういった課題がある、というような話をしていると、それならインフルエンサー事業がうまくマッチするかもしれない、と提案をいただいたのがきっかけです。
SPSPのメンバー内でも、これまでやってこなかった専門性と影響力に特化した協業PRということで興味を持たれました。リデルさんの『SPIRIT(スピリット)』というプラットフォームで、「素晴らしい作品を一人でも多くの人に届けたい」という思いを伝え、セレクトした推しの一冊に反応してくれるインフルエンサーの方から応募を受けた形です。
ちょうど、文芸誌「すばる」の文学賞佳作となった『我が友、スミス』のプロジェクトが動いていたところだったので、まだ認知のない新人作品で、ぜひ施策を試そう、となりました。
当然、まだ読んでいない作品に反応があるのだろうか…、という心配はありましたが、応募にあたってインフルエンサーの方にも意気込みや、取り組みたい理由なども条件に加えてもらえるとのことで、大切な作品ですから、より関心を持ってくれる方と熱量を共有できるプロモに繋がるのなら、と依頼を進めました。実際、インフルエンサーとのマッチングの場の提供だけではなく、弊社のPRコンセプトにあった募集画面の設計・作成から、応募してくれた方の選定まで、リデルさんが常に事細かく伴走して携わってくれるのは心強い点でした。
他メーカーの大企業がやる、大規模な宣伝展開をする商品ともまた違いますからね。「この1冊」をどう効果的にピンポイントで広められるか、そこを重視していました。
施策の効果
インフルエンサーの趣味や背景を理解した、コンテンツにあわせたマッチングで効果UP
いざふたを開けてみると、募集時の心配を大きく裏切っていただく結果で弊社の、そしてリデルさんの、関わった担当者全員の熱量が期待以上に伝わっている手応えを感じましたし、なぜこの作品を紹介したいと思ったのか、具体的な動機を応募情報から体感できたんです。
正直、選定するのに困るくらいで、投稿後に結果が出ればさらに嬉しいと思える満足感すらあり、思えばその時点ですでに成功していたのでしょう。実際、1,000件を超える保存数(ブックマーク)の投稿も多く、中には約2,300件を記録した投稿もあり、PR効果も予想を上回って良かったです。数値やデータを蓄積し、専門家のリデルさんに読み解いてもらい、ぜひこれからも違う作品にも応用し継続できればと感じました。
そして目に見える数値だけではなく、応募してくれた全員にこの作品を知ってもらえたことも大きなメリットだなと。インフルエンサーの方たちも、仕事になればもちろんですが、そうでなくとも、関心をもってくれて、本当にいいものだと思ったら個人的にも読んで広めたいと感じてくれるはず。それだけでもさらなる認知広報になっています。もちろんそのためには自信をもってお勧めできる作品なのはもちろん、熱意を持って送り出さねばと。それは私たちがプロとしてできることです。
PRが軌道に乗ったのは、SPIRITの仕組みが本という商品の「パーソナルな要素」にぴたっとはまったから。食品や化粧品など、幅広くマスに大量生産で売る商品と違い、本の場合はジャンルやテーマによって「誰が共感してくれるか」「誰に届けるか」が異なります。一人ひとりの趣味嗜好などの傾向がより重要で、そこがしっかりマッチするインフルエンサーと出会える仕組みだったからこそ、響くPRができたのだと思います。
また今回、セレクトしたのは本好きな人に限らず、作品の内容に添った志向のジャンルも考慮しました。普段、本に触れない人が久しぶりに手に取った1冊として。あるいはいつも本を読まない人がふと目にした1冊として様々なきっかけがあっていいと思いますし、だからこそ多くの方の目にとまると思います。インフルエンサー施策は新たな出会いに繋がるという点においても魅力でした。
おわりに
「最近はSNSが入り口になることが多いからこそ、こういったPRを通して本に接するファンを増やし、集英社の作品や本のサポーターを増やしていきたい。」と語ってくれた貝山さん。集英社の文芸のコンテンツが面白い、読んでみたい、と思わせるような拡散やPR企画にこれからどう繋げていくか、今回の施策を経て今後も一緒に提案させていただく「読書の枝葉を広げていった未来」の先には、その1冊で終わりではなく恒常的に本好きな人を増やす針路が見えているようでした。
「なんでもかんでもではなく、自信を持って勧められる作品作りに注力したい」と、出版人として情熱を燃やす同社の思いと力を最大限活かせるよう、私たちはこれからもプロモーションの専門家として、大切な作品たちのファンを増やすべく伴走させていただきます。
株式会社集英社
集英社は、総合雑誌(マンガ誌、ファッション誌、芸能誌、文芸誌など)、書籍(文芸書、文庫、新書、実用書、ビジネス書、全集など)、コミックスをはじめ、辞典、児童書、写真集などのあらゆる作品の編集・出版を手掛けています。また、電子書籍・電子コミックの制作・配信で、時代に合わせた形で、社会に「本」を送り出しています。
ひとつひとつの作品を大切に育て、送り出す。そして「小説すばる新人賞」などの文学賞の主催、マンガ家を目指す人へ向けた「少女漫画学校」の開講など、本に関わる次世代の人材育成にも力を入れた、出版の未来を創り続ける企業です。
集英社は、総合雑誌(マンガ誌、ファッション誌、芸能誌、文芸誌など)、書籍(文芸書、文庫、新書、実用書、ビジネス書、全集など)、コミックスをはじめ、辞典、児童書、写真集などのあらゆる作品の編集・出版を手掛けています。また、電子書籍・電子コミックの制作・配信で、時代に合わせた形で、社会に「本」を送り出しています。
ひとつひとつの作品を大切に育て、送り出す。そして「小説すばる新人賞」などの文学賞の主催、マンガ家を目指す人へ向けた「少女漫画学校」の開講など、本に関わる次世代の人材育成にも力を入れた、出版の未来を創り続ける企業です。