導入のご検討・新規登録はこちらから

株式会社 土屋鞄製造所
1965年からランドセルを作り続ける 土屋鞄製造所。2019年には、新たなランドセルブランド『grirose(グリローズ)』が誕生しました。
griroseでは「憧れ」や「ときめき」をテーマに、大人でもつい見惚れてしまうような可愛らしいランドセルを制作しています。まだ誕生したばかりのブランドを、Instagramやインフルエンサーの活用でどのように成長させているのか、施策について深掘りしました。
株式会社 土屋鞄製造所 販促企画 中井様、PR 萩原様
Instagram運用をスタートしてから、順調にフォロワー数を伸ばしていました。というのも、ランドセルの主な見込み顧客となる親御さまは積極的にSNSを使っていて、Instagramの相性とバッチリなんですよね。
運用の成果として、購入者やランドセルを比較中のいわゆる「ラン活」ユーザーによる自発的な投稿(UGC)も増えていました。
アカウント運用で一番の課題としていたのは、認知の拡大です。
ランドセルは「急に必要になる」というものではありません。お子さまの入学タイミングから逆算し、時間をかけて検討を重ねるのが主流な買い方です。見込み顧客がgrirose(グリローズ)を知ってくれても、実際にランドセルを見て・背負って・買うまでの道のりの長さが試練となります。
そこでInstagramをきっかけにまずは認知度を高め、ファーストステップとしてカタログ請求をしてもらいたいと考えました。
施策として検討したのは、インフルエンサーの活用です。ですがイメージに合うインフルエンサーの選定が難しく、正直困っていました。
Instagramのアプリ内検索・ネット検索を駆使してgriroseユーザーを発見するところまでは、自社の担当者でもなんとかできました。一方で本当に力を合わせたいのは、既存の購入者ではなく新規ユーザーとなるインフルエンサーたち。
すでに製品を知ってくれている方の存在は、もちろんありがたいです。ただgriroseの存在を新規層に伝えるには、新しい出会いを増やすことも大切だと思っています。
そうするとインフルエンサーを選ぶには「griroseをまだ知らない方」かつ「お子さんがいて、ターゲットユーザーと近い属性の方」といった条件が発生するでしょう。さらには、インフルエンサーが抱えるフォロワーの属性まで気にかける必要があります。
このように考えると、条件に合うインフルエンサーと出会うのは至難の業でした。
grirose(グリローズ)のInstagram運用で目的とするのは、認知度を高めてカタログ請求をしてもらうこと。そしてランドセルを買ってもらうこと。
ですが、そのもっと前段階の目標として、「griroseの世界観を多くの人に体験してもらいたい」と思っています。そのための機会として、年1回のペースでインフルエンサーや著名人にブランドを体験してもらうイベント「プレスデー」を開催しています。
このプレスデーにインフルエンサーを招待するため、御社の力を借りました。griroseの表現する「ときめき」「憧れ」をプレスデーで感じてもらい、インフルエンサーに発信をお願いするという施策です。2023年度・2024年度の計2回、インフルエンサーアサイン・ディレクションを依頼しました。
それは以前の課題として挙げた「インフルエンサー選定の難しさ」を、御社なら克服してくれると思ったからです。
自社でインフルエンサーに声をかけた経験もありますが、アカウント規模が大きい方からは返事が来ないこともしばしば。自力で影響力のあるインフルエンサーを発掘する大変さを痛感していました。
そこで、アカウントの世界観をうまく表現してくれそうなインフルエンサーを、リストアップしてもらいました。
その中でも取り組みをお願いしたのは、「この人にぜひ伝えてほしい」と思えた方たちです。選ばせてもらうのに重視したのは、ブランドイメージとの親和性や人柄。フォロワー数などの数字的な価値とは、また別の視点で選定させていただきました。
プレスデー当日もその後の投稿でも、大きなトラブルはなく、施策はスムーズに進んだと思っています。
出典:https://www.instagram.com/yokohama_oyako_event/
施策の効果を表現するのに、1つ前提があります。それは、弊社のプレスデーでは取り組みごとに結果を計測しているわけではないということ。御社に依頼したインフルエンサー施策のほかにも色々な要因が重なり、プレスデー全体での効果判断となります。
そして具体的な結果として、KPIとしていたフォロワー数は目標の155%に。2023年プレスデーの昨対比は250%にものぼっています。
正直なところ、最初のプレスデーでは社内から新しい試みのため不安の声も上がりました。しかし数字として結果が現れ、社内の他ブランドに対してモデルケースになっていると思います。
また、インフルエンサーによるプレスデー後の投稿も、とても熱心なものばかりで満足しています。
インフルエンサーは私たちに頼まれて投稿することになりますが、PRだとしても、フォロワーからは日々の投稿と同じように印象を判断されるでしょう。インフルエンサーさんにとっても適当なPR投稿では自分の評価を下げてしまうことになります。
このような事情もあり、ブランドへの理解を深めた上で素敵な投稿を作ってくれたのではないでしょうか。
プレスデーの回を重ねるごとに、投稿への熱意がより感じられるようになっています。
また、プレスデーでの体験をきっかけに、griroseのランドセルを購入してくれた方もいました。ブランドとしてはとても嬉しい影響です。
2023年の開催で「このようなインフルエンサーが特にエンゲージメントを獲得していた」といった知見を得られ、2024年には選定の感覚を掴めた気がしています。
・griroseのランドセルユーザー
・griroseを知ってくれた人
・施策を通して接点が生まれたインフルエンサー
この3つの立場は、広くとらえればみなさん、ブランドのファンなのではないでしょうか。こういった方たちからの期待を裏切っては、今支えになっているような素敵な投稿が生まれなくなってしまいます。
ランドセルという商材は、これからたくさんの思い出を刻まれるお子さまにとってはもちろん、その購入はご家族にとっても大切なイベントになります。それに叶うクオリティが求められますし、製品に期待が膨らんで当然です。
ユーザーの想像を超えてブランドを作り上げ、発信しなければならないと日々痛感しています。そんな中でターゲットへのリーチ効率を考えながらも、今後とも様々な施策で期待に応えていきたいと思います。
ブランドの世界観を伝えるプレスデーでは、多くのインフルエンサー・著名人がお子さま連れで参加してくれたそうです。
ブランドを作る会社では、トップダウンなマーケティングをよく見かけます。会社(トップ)が「うちはこんな世界観なんだ」と、一般ユーザーへおろす(ダウン)ようなイメージです。
一方でgriroseは、プレスデーへの参加を知らせる投稿が起点となり、インフルエンサーから一般ユーザーへと余波が広がっているように感じました。インフルエンサーとそのフォロワーがブランドを自然と後押ししてくれる、ボトムアップのような現象が起きているのです。
この素晴らしい影響をさらに膨らませていけるよう、今後とも様々な施策でご一緒できればと思います。
1965年からランドセルを作っている土屋鞄製造所。創業時から変わらぬ思いは、「時を超えて愛される価値をつくる」。現在はオリジナルブランドでの皮革製品を中心としたランドセル、鞄・小物の企画・製作、及び販売を行っている。その土屋鞄製造所が手がける、もうひとつのランドセルブランド・griroseは大人の鞄のように上品でシックな佇まいが特徴。子どもたちの「好き」と「憧れ」を背中から応援している。
1965年からランドセルを作っている土屋鞄製造所。創業時から変わらぬ思いは、「時を超えて愛される価値をつくる」。現在はオリジナルブランドでの皮革製品を中心としたランドセル、鞄・小物の企画・製作、及び販売を行っている。その土屋鞄製造所が手がける、もうひとつのランドセルブランド・griroseは大人の鞄のように上品でシックな佇まいが特徴。子どもたちの「好き」と「憧れ」を背中から応援している。