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<伝統と革新の融合> 湖池屋がインフルエンサーマーケティングで切り拓く、Z世代への新たな接点
株式会社湖池屋
穏やかな団らんの時間にふと手を伸ばせば、そこに「湖池屋」のスナック菓子がある…そんな子供時代、そして大人になってからも勉強や仕事のお供に「ポテトチップス」を携えた方は少なくないはずです。創業以来、スナック菓子の市場で新たな挑戦を続けてきた湖池屋は今や日本文化の一翼にまでお菓子の市場を率い確立させてきました。
次なる挑戦は、Z世代を中心に据えたSNS上でのマーケティング。身近な商材だからこそ、通販よりも目の前のコンビニ、SNSよりもスーパーのチラシやテレビCMが効果を発揮していた分野で、インフルエンサーマーケティングはどのような新しい道筋を切り開いていくのでしょうか。今回のインタビューでは、株式会社湖池屋マーケティング部 髙柳裕行様に、インフルエンサーによるプロモーションの導入・活用、そして従来型広告との比較や展望をお伺いいたしました。
株式会社湖池屋マーケティング部 髙柳裕行様
サービス利用前
課題
開発現場とお客様の声から探る、SNS展開に向けた挑戦と懸念。
- 新たな顧客接点創出に向けSNSの活用を推進したいが、ノウハウ不足。
- 社内の営業担当からも期待されるような、SNS施策の展開方法。
- インフルエンサーの投稿や広告で、社会の不信感を生まないかという懸念があった。
LIDDELLと
取り組んだ理由
「安心・安全」で商材に寄り添ったプロモーション戦略がイメージできたから。
- Instagramを今から運用していくうえで、外部の専門家を求めていた。
- 「安心・安全」に新施策に取り組める体制があった。
- 商材を理解し、人の手でディレクションされることで、自社にあったインフルエンサー投稿が期待できた。
施策の効果
自社商材では未開拓だったインフルエンサー施策による効果・展望が可視化された。
- SNSやブランドコンテンツ広告への理解が深まり、アカウント運用・インフルエンサー施策への足掛かりができた。
- 商品を理解し、生活の中になじませた「体験・共感重視」の投稿で反響UP。
- 商品企画・プロモーションの両方に施策で得た知見が活かせるビジョンが見えた。
サービス利用前
課題
開発現場とお客様の声から探る、SNS展開に向けた挑戦と懸念。
顧客との新たな接点を作りたいというところから、SNSの活用を考えました。私が所属しているマーケティング部では若手のメンバーが増えています。彼ら彼女ら自身がSNSを日常的に利用していて、昨今の広告事情なども知っていて、何かやってみたいよねという声が上がっていたんです。実際、お客様への調査やインタビューでもSNSの利用頻度が高いことや、Instagramで影響されたものを買っているらしい、ということはわかっていたのですが、そこに踏み出す知見はなかったし、Twitterは運用していたものの、Instagramなどに新たに参入しようとするにはノウハウが足りませんでした。Instagramという場所は魅力的なんですけど、どうアプローチしたらいいのかはわからない状態でした。
また、マーケティングの担当者まではWEBやSNS広告の理解ができても、営業部などその他の部署もうまく巻き込んでいくことができなければ店頭までの一貫した活動にはつながらないので、実施するハードルが高いというのも課題でした。営業担当者が誰でもSNSに対して情報感度が高いとは限りません。インフルエンサーさんとのタイアップ施策だと、知名度の高い方ばかりではないので、これは誰?本当に効果があるの?というところから始まってしまい、結局有効活用されないまま終わってしまうのではないかと言う懸念がありました。
お客様の目線で考えたときにも、インフルエンサー施策をはじめとしたSNSでの広告では、PR表記などが必須になってしまうので、「広告なんだこれは」と思われて効果が薄くなってしまうのではないかと思っていました。結局のところ「自然なものではない、あくまで作られた投稿」で、お客様にもそういうふうに伝わってしまうのではないかな、本当に良いものだから投稿しているわけではないのでは?と思われたりしないかな、という懸念ですね。
LIDDELLと
取り組んだ理由
「安心・安全」で商材に寄り添ったプロモーション戦略がイメージできたから。
いろいろ課題はあったものの、新しい商品を生み出し、それを話題にし売れるようにしていくためには情報感度が高い、いわゆるZ世代の方を重点ターゲットにしていきたいという思いもあり、「何かやってみたい」という意思はぶれませんでした。
その折に、社内から紹介があったのがリデルさんだった、というのがきっかけです。紹介であったことから安心感はありましたが、実際話をしてみて、その安心・安全な体制がしっかりしていたのが決め手です。インフルエンサーマーケティングといっても今ではたくさんの会社さんがありますが、ステマ対策にしっかり取り組んでおられることを知り、また、リデルさんの抱えているインフルエンサーさんとうちの商材とが、どう相性の良いマッチングをしていくかということがわかるようご提案いただきました。そこがちゃんとしていたということで、手探りながらやってみようと決断し、インフルエンサー施策のテストマーケティングをやらせていただくことにしました。
プロモーションももちろんですが、広告だけをうまくやろうとしても限界があります。本当に理想的なのは、トレンドをしっかりと調査しお客様の声をしっかり反映して、自分から買いたくなるような商品を生み出し、広まっていく形です。これは実際施策を動かし始めてからの話になりますが、広告的なコミュニケーション設計だけではなく、よりよいプロダクト開発にSNSの声を使っていくという会社全体への還元についても力を借りられると感じています。
施策の効果
自社商材では未開拓だったインフルエンサー施策による効果・展望が可視化された。
実際に施策を通して感じたのは、実施前に懸念していた懐疑的な部分が払拭されたことと、SNS広告の知見が増えたということ。広告投稿を既存のフォロワーさんがよく思わないのではという不安があったのですが、いざふたを開けてみると好意的なコメントが多く、今はもうインフルエンサーの投稿を受け入れる素地がSNS文化の中にあるのだなと気づきました。
また、インスタ広告と言われて一般的に思い描くような映えやビジュアルありきの投稿よりも、実際の商品の内容を詳しく説明するような投稿の方がブランドコンテンツ広告を展開する上では反響があったのも知見になりました。体験を共有することで、投稿を見た人にとっても自分事化されて、興味関心を持ってもらえたのだなと思います。これまではwebではYahoo!広告やGoogle広告を打っていましたが、CPA(顧客獲得のためにかかる1人あたり単価)が高騰してきていることもあり、従来型のやり方が効きにくくなっている中で、新たな広告ツールの選択肢が増えたことは大きいです。
ただ、それでもスナック菓子という商材においてはまだまだマス広告が強く、インフルエンサー施策はその大型の広告施策の隙間をみつけて打っているにとどまっている現状もあります。テレビCMは詳細な効果測定はできないものの、やっぱりCMを打つとたくさん売れるよね、という結果や手ごたえはあります。SNS広告は限定的な効果はあったものの、効率化の観点で考えると従来の広告手法の方が優先順位は高くなります。
マス広告から一気にシフトチェンジするということはないとしても、新しい販促方法を見つけていきたいとも思えました。お客様に喜んでもらえて、話題になるような商品・サービスが開発できればと思いますし、ここから知見を貯めて、お客様の反応が目に見えるような実績を作っていきたいと思っています。
おわりに
「お客様のために商品をよりよくする」という言葉が繰り返し出てきたのが印象深い本インタビュー。インフルエンサー施策の大きな強みであるコミュニケーションの場を醸造する機能のその先の、そこで集まった声をプロダクトにも還元していくという大きな循環のイメージが、「独創的で心の満足度の高い商品、サービスの提供」を目指す湖池屋のフィロソフィーの中で膨らんでいくようでした。
商品企画とプロモーションの両輪をインフルエンサー施策という人の血の通ったアプローチで走らせる。そのための次なる一手を共創していく、熱のこもったインタビューとなりました。
株式会社 湖池屋
日本のポテトチップス、そしてスナック菓子というカテゴリーのパイオニアである湖池屋。1953年の創業以来作り上げた伝統のその先に、新しい価値の創出を目指し、2017年より新生・湖池屋として第2のスタートを切りました。「親しみ」「安心」「楽しさ」に「本格」「健康」「社会貢献」を加えた6つのコアバリューの元、現代の食文化におけるスナック菓子の新たな価値を発見・創造します。
日本のポテトチップス、そしてスナック菓子というカテゴリーのパイオニアである湖池屋。1953年の創業以来作り上げた伝統のその先に、新しい価値の創出を目指し、2017年より新生・湖池屋として第2のスタートを切りました。「親しみ」「安心」「楽しさ」に「本格」「健康」「社会貢献」を加えた6つのコアバリューの元、現代の食文化におけるスナック菓子の新たな価値を発見・創造します。