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【最新】アルゴリズムの理解でSNS運用が変わる!事例やコツを徹底解剖
最終更新日 2024年9月6日(Fri)
記事作成日 2024年6月20日(Thu)
SNS運用について調べていると、よく目にするのが「アルゴリズム」というキーワード。重要そうだとわかっていても、どのような点を気にかければいいかわからずにいる方が多いのではないでしょうか。
実際に「アルゴリズム」と検索してみても、複雑そうな説明ばかりが目に留まります。しかし、各SNSの方針をつかんでしまえば、アルゴリズムはそんなに難しい概念ではありません。
そこでこの記事では、SNS運用の初心者でもスムーズに理解できるよう、アルゴリズムについて簡単に解説します。アルゴリズムを正しく理解して、日々のSNSマーケティングをさらに強化していきましょう。
目次
SNS運用で押さえるべきアルゴリズムとは?
SNSで言うアルゴリズムとは、ユーザーに表示される投稿を「最適化」する仕組みを指しています。
多くのSNSでは「おすすめ」や「タイムライン」の機能で、ユーザー1人ずつに投稿が提案されています。「あなたに今おすすめなのはこの投稿だよ」と、提案内容はその人ごとにカスタマイズされているのです。
このおすすめ表示は、根拠なしにピックアップされているわけではありません。
ある規則や関連性に基づいて、ユーザーの興味や関心に合った投稿を表示させています。
この「規則や関連性によって最適な投稿が表示される」という仕組みが「アルゴリズム」と呼ばれています。
SNS運用でアルゴリズムの理解が大切な理由
結論として、SNSの運用でアルゴリズムを意識するに越したことはありません。なぜならアルゴリズム優位の運用が叶うと、リーチが伸びやすくなり多くの人に投稿を見てもらえるようになるからです。
どのような行動をすれば、自社の投稿が多くのユーザーにおすすめ表示されるのかといった戦略的なSNS運用ができるようになるでしょう。
逆に言えば、アルゴリズムを理解せずにSNSを運用するのは、ルールを知らずに試合に勝とうとするのと同じであると表現できます。
SNSごとに違う!アルゴリズムのポイント
アルゴリズムへの理解を深めるには、SNSごとに掲げているパーパス(ミッション)を知ることが大切です。すべてのSNSは、提供したい価値などを定義した上でサービスを続け、アルゴリズムにも落とし込んでいます。
この章で各SNSのパーパスや、そこからわかるアルゴリズムの特徴を押さえておきましょう。
1.Instagram
Instagramが掲げるパーパスの中で「大切な人」はユーザー、「大好きなこと」を投稿と仮定して考えてみましょう。
従来のInstagramでは、次の3段階で投稿が拡散されるアルゴリズムとなっていました。
- フォロワーの中の少数に投稿が表示される
- ①での評価が高ければより多くのフォロワーへ表示される
- ②でのん評価が高ければフォロワー外へも表示される
ただこの仕組みだと、フォロワー数の少ない弱小アカウントでは拡散の機会が限られるという懸念があります。
そこで2024年5月に、パーパスをさらに叶えやすくなるような新たなアルゴリズムが発表されています。大きな変更点は、フォロワーへと限定的に投稿が表示される仕組みを撤廃したこと。フォロワー・フォロワー外関係なく投稿が表示されるアルゴリズムへと変わりました。
つまり、小規模アカウントでも投稿の質次第でバズを生み出しやすくなったのです。
アルゴリズム変更により、InstagramはTikTokに近い評価方式になると予想されています。投稿の質が求められる点は以前と変わりありませんが、新規アカウントにもチャンスが訪れ、参入しやすいSNSとなっていくでしょう。
2.X(旧Twitter)
パーパスにもある通り、Xは世の中で起きているすべての話題が集約されたような場所だと表現できます。タイムラインにはジャンルや発信者を問わずあらゆる話題が流れており、世の中の最新情報を知るのに適したSNSだと言えるでしょう。
Xの前進となったTwitterについて、創業者のドーシー氏は「全人類への普及目指す」とインタビューで語ったこともあります。
しかし、この普及率の高さ・浸透により、日々大量のポストが投稿されている状況。すべての情報を機械的にユーザーへ提供しても、かえって体験の質を低下させてしまう恐れがあります。
そこで新着順のタイムラインだけでなく、ユーザーにとって興味深いコンテンツを優先的に表示するアルゴリズムが導入されました。
X公式が発表しているアルゴリズム情報によると、自社の投稿がユーザーに届くまでに以下のステップを踏んでいると明らかになっています。
- 膨大な量の中から投稿が絞り込まれる
- 交流が濃いユーザーや興味分野の投稿が選別される
- AIによりポストが評価される
- ブロックやミュート対象のユーザーが排除される
- 興味関心に近い投稿や広告投稿が追加される
よく言われるいいねやリポスト集めは、③でアカウント評価を高める材料になると考えられます。さらに公式の発表で「いいねされるとプラス何点」「ブロックされるとマイナス何点」といった加点・減点方式でスコアをつけていることもわかりました。
ほかにも滞在時間など様々な指標がありますが、ユーザーとしっかりコミュニケーションをとって活発なアカウントを目指すことが第一です。
3.TikTok
TikTokのミッションは、創造性を刺激し、喜びをもたらすことです。
引用元:TikTok についてTikTokは「参加する」ことがすべて
引用元:TikTok For Business | TikTok ニュースルーム
この2つの理念に基づいてか、フォロワー数の多さや運用の巧みさに関わらず、TikTokでは初心者や新規の一般ユーザーにも広く平等なチャンスが与えられている印象。フォロワー数が少ない一般アカウントでも急激にバズることがあるのです。
その仕組みは、AIに決定をゆだねるTikTok独自のアルゴリズムにより実現しています。Xのような加点・減点方式でショート動画を1本ずつ評価しているようです。
【加点例】
- いいね数
- 再生数
- 視聴維持率
- コメント数
【減点例】
- 外部サイトへの遷移
- 「興味がありません」ボタンのタップ
- 視聴維持率の低さ
中でも重要視されているのが、視聴維持率の指標です。ユーザーが動画をどのあたりまで視聴してくれたのかを示したもので、TikTokではほかのSNSよりも詳細に数値を確認できます。
冒頭数秒でユーザーの心をつかみ、長く楽しんでもらえる魅力的な動画を作り上げましょう。
アルゴリズムを意識したSNS運用の事例4選
ここまで読んで、SNSごとにアルゴリズムの特色があるのだと発見できたのではないでしょうか。
とはいえアルゴリズムの基本がわかっても、どのように運用に活かせばいいのかピンとこない方もいるかもしれません。
そこでここからは、アルゴリズムを意識したInstagram運用の具体例を紹介します。
1.M・A・C Cosmetics Japan(美容コスメ)
M・A・C Cosmetics Japanは、コスメブランドM・A・Cの公式Instagramです。
投稿回数を増やし、ユーザーの目に留まる機会を増やしていることがポイント。1日2〜3回の投稿をおこない、多い月には90本ものコンテンツを公開しています。
ただ回数を増やすだけでなく、しっかりと投稿の質も担保。製品情報や、製品を実際に使っているシーンなどを織り混ぜ、ユーザーの体験欲求を刺激しています。
ほかには、アプリに搭載されている投稿以外の機能も積極的に使っている点が特徴的です。LIVE配信やストーリーズなどを活用し、ユーザーとのコミュニケーションを増やしています。
Instagramではユーザーとの親密度を重視する傾向があるため、ストーリーズや投稿で積極的にリアクションを集めるのは、アルゴリズムに適した施策と言えるでしょう。
2.HeM(ファッション)
バッグ類を扱うファッションブランド「HeM」は、認知拡大とリブランディングを目的にアカウント運用を開始しました。
インフルエンサーによるアイディアも吸収しながら、高級感と手が届きやすい身近さをバランスよく演出。また、オリジナルハッシュタグを作り、昔購入したHeMのバッグを投稿してもらう施策も効果的でした。UGC(ユーザー生成コンテンツ)が増え、新規ユーザーにアカウントが知られやすくなったと推測できます。
プレゼントキャンペーンは、応募者を集計するためにいいねやコメントを募ったり、当選連絡を目的としてフォローをお願いしたりと、ユーザーからのリアクションを集めやすい傾向です。ユーザーからの反応がいい投稿ほどアルゴリズム上優位に働くと考えられ、HeMに限らず様々な企業でキャンペーンが企画されています。
3.ジェラテリア マルゲラ(店舗)
ジェラート専門店ジェラテリア マルゲラのアカウントでは、アルゴリズムのハックと来店促進を両立しました。
例えば「アカウントをフォローしている画面」を店頭で提示すると、ジェラートのサイズをアップするというリターンを期間限定で用意。施策により来店動機の醸成にもなりますし、フォロワーが多いほどInstagramでも拡散のチャンスが増えます。
ただ、キャンペーンをきっかけに流入したフォロワーは、その後のエンゲージメントにつながりにくいという懸念があります。キャンペーン終了後にすぐフォロー解除してしまったり、普段の投稿にはいいねやコメントなどの反応を示しにくかったりするのです。
そこでキャンペーンでフォローしてくれたユーザーをアカウントの虜にすべく、魅力的な運用を心がけました。
既存のフォロワーに好印象を与えてエンゲージメントを高める運用は、アルゴリズムにもプラスになりやすいです。そして新規ユーザーにも投稿が広まるフックとなり、運用においてポジティブな効果をもたらすでしょう。
4.鈴木栄光堂(EC)
関連記事:<スイーツで心を満たす>鈴木栄光堂がインフルエンサー戦略で売上150%達成の軌跡
鈴木栄光堂は、様々なお菓子を扱う総合カンパニーです。
Instagramでは、映り込む小物や色味の加工といった細部にまでこだわり、ぬくもりある世界観を演出しています。
世界観に共感したユーザーは「次の投稿にも期待してフォローしておこう」「気に入った投稿を後で見返せるよう保存しておこう」と前向きな行動を起こしてくれるでしょう。
結果としてエンゲージメントを獲得しやすくなり、Instagramのアルゴリズムを攻略するのにも良い影響を与えると予測できます。
また、キャンペーンも実施してユーザーへの認知も拡大。キャンペーンで新規フォロワーを獲得して接点を作り、見込み客を効率的に集めています。
アルゴリズムを重視したSNS運用のコツ
成功事例を知ると「アルゴリズムをぜひ攻略したい!」と運用へのモチベーションが湧いてくるのではないでしょうか。
アルゴリズムを意識した運用をするには、次の3つのコツを念頭におきましょう。
1.最新のアルゴリズムを知る
SNSのアルゴリズムは、より良いサービスへの進化を目指して日々アップデートされています。「以前は効果的と言われていた施策が現在では前向きに働かない」といったミスマッチが起きないよう、常に最新のアルゴリズムに目を光らせましょう。
2024年6月現在では、以下のページから各社の基本的な考え方を確認できます。
また、InstagramやXでは関係者がSNSアカウントでアルゴリズムについて言及することもあります。
2.規約違反に気を付ける
SNSを運用するのに、規約違反は厳禁。規約に違反すると、アルゴリズムにとって悪い評価を受けたり、最悪の場合アカウントをBAN(削除)されたりする恐れがあるからです。
規約を明確に犯しているわけでなくても、SNS側のAIによる誤った判断や、一般ユーザーからの通報などをきっかけに、アカウントの利用制限を受けるケースがあるようです。
SNSごとに発表されている規約やガイドラインをチェックし、違反行為には十分気をつけましょう。
3.濃いファンを集める
いいねやコメント、保存などのエンゲージメントは、アルゴリズムにとってプラスになります。しかし単に「いいねを集めるだけ」「コメントを増やすだけ」と、目先のメリットにとらわれた運用には要注意です。
いいねなどの数字は集まっても、ユーザーの質を意識しなければ、運用目的の達成につながりません。
自社の発信に共感してくれるファンを作り、コミュニケーションを通じた関係構築を続けることが大切です。
まとめ:記事のポイントをおさらい
☑️アルゴリズムとは、ユーザーに表示される投稿を「最適化」する仕組み
☑️理解を深めるには、各SNSのパーパス(ミッション)を知ろう
☑️主要SNSのアルゴリズム、それぞれのポイントは?
・Instagram:2024年5月にアルゴリズム変更あり!フォロワー・フォロワー外関係なく投稿が表示されやすいよう変化中
・X(旧Twitter):ユーザーにとって興味深いコンテンツを優先的に表示
・TikTok:フォロワー数や運用歴に関わらず、初心者・新規の一般ユーザーにも広くチャンスあり
☑️最新のアルゴリズムに対応して効率的なSNS運営を目指そう!
アルゴリズムについて調べていると、滞在時間やエンゲージメントといった様々な指標を学べるでしょう。
ただ1つ押さえておきたいのが、SNS運用で重要なのは小手先のテクニックではないということ。
アルゴリズムの理解で運用がポジティブに進むのは間違いありません。しかし運用で本来目指すべきゴールは、ユーザーへの価値や満足度の提供です。アルゴリズムだけを見据えるのではなく、その先にいるユーザーを思い浮かべながらぜひ運用を進めましょう。
ユーザーへの価値提供を念頭に置いた結果として、アルゴリズムにも相乗的に良い影響を与えるはずです。
アルゴリズムの理解はゴールではなく手段として、SNS運用の参考にしてみてくださいね。