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【Cookieを詳しく解説】結局のところ「ポストCookie時代」ってなに?
最終更新日 2024年10月17日(Thu)
記事作成日 2023年12月25日(Mon)
「Cookieの廃止によって、リターゲティング広告の配信ができなくなる」
「Web広告経由でのコンバージョンが正しく計測できなくなる」
マーケティング担当者であればここ数年、上記のようなトピックスが話題になっていることはご存知かと思います。
しかし、「なんでCookieが廃止されるとWeb広告に影響があるんだっけ?」と知識の整理ができていない方もいるのではないでしょうか?
本記事では、Cookieの仕組みや規制対象、また規制後の「ポストCookie時代」に関して、初心者向けに解説していきます。
今回は、リデルシェア(note)にて弊社柴岡が担当した「結局のところ「ポストCookie時代」ってなに?」をコラム記事としてお届けします。
目次
1.そもそもCookieとは?
Cookieとはサイトに訪れたユーザー情報を一時的にユーザーが利用しているブラウザに保存する仕組みで、Webサイトに残る「足跡」のような役割を担っています。
ユーザーがWebサイトを訪問した際に、WebサーバからCookie情報をブラウザに付与し、Webサイトの再訪時に保存されているCookie情報をサーバに送信、照合し、「あの時に訪問した〇〇さんだ!」と識別する、という仕組みがCookieです。
これらはCookie利用によって成り立っています。
2.Cookieの種類
実はCookieには「1st party Cookie」と「3rd party Cookie」の2種類が存在します。
2つのCookieの大きな違いは「誰がCookieを発行しているか」です。
- 1st party Cookie
サイトの運営者が発行しているCookie - 3rd party Cookie
第三者(サイト運営者以外のインターネット事業者)が発行しているCookie
先程記載した例を基に考えると、
『サイトAで買い物をしている時、フォーム情報を途中まで入力し離脱。その後再訪問した際に以前カートに入れた商品情報がそのまま残っていた。』
➡︎サイトAのドメイン上で起きているので、1st Party Cookieを利用
『サイトBで買い物をしており、フォーム情報を途中まで入力し離脱。その後別のサイトを閲覧していた際に、先程まで買おうとしていた商品の広告が表示された。』
➡︎サイトBではない別ドメイン上で起きているので、3rd party Cookieを利用
このようにCookieは大きく2種類に分類されます。
3.Cookie規制の対象は3rd party Cookie
昨今話題になっている「Cookie規制」の対象は、すべてのCookieではなくサイト運営者以外のインターネット事業者が発行している3rd party Cookieです。
Webサイトを離れた後のユーザーの行動を追跡する3rd Party Cookieは個人のプライバシーの侵害につながるとの見方が広がり、Cookie規制の動きが広まっている状況です。
世界的なプラットフォーマーであるAppleは、独自ブラウザである「Safari」で既に3rd party Cookieの発行を規制しています。
そして、Googleも2023年までに段階的にGoogle Chromeでの使用に制限をかけることを発表しており、代わりに「Privacy SandBox」というテクノロジーを提案しています。
今後3rd party Cookieの情報をマーケティング活動に利用することが難しくなっていくでしょう。
4.3rd party Cookie規制の影響
次に3rd party Cookieの規制がどのような影響を及ぼすのか、Web広告に関連するトピックスをまとめていきます。
①広告の効果測定
配信している広告が商品購入や資料請求などのコンバージョンを獲得できているかを測定するために、3rd party Cookieが利用されています。
コンバージョンに至ったブラウザが広告から発行されたクッキーを所持しているか否かで、広告経由のコンバージョンであるかどうかを判断しているのですが、3rd party Cookieの規制によって、この判断が難しくなってしまいます。
各媒体社が計測を補完するテクノロジーをリリースしていますが、計測精度は低下してしまう見通しで、正確な広告効果の把握が難しくなってきています。
②リターゲティング広告
リターゲティング広告は非常に費用対効果の高い広告ですが、裏側では3rd party Cookieが活用されています。
例えば、ユーザーがリターゲティングタグが埋め込まれているウェブサイトAに訪問したとします。この時に発行されるリターゲティングタグは、広告事業者が発行している3rd party Cookieです。
そしてこのリターゲティングタグの情報をもとに、別サイトを閲覧しているユーザーに対して自社の広告を表示させるというのがリターゲティング広告の仕組みなのですが、こちらもCookieの規制によって困難になってしまいます。
③アトリビューション分析
アトリビューション分析とは、ユーザーがコンバージョンに至るまでの過程を分析する手法のことです。
ユーザーがコンバージョンに至った場合、ユーザーは直前に接触した広告Aだけでなく、その前に接触した広告Bによって購入意欲が高まっていた可能性があります。
ユーザーが接触した広告経路を分析するアトリビューション計測も、各広告が3rd party Cookieを発行する仕組みの上に成り立っていますが、今後この分析が難しくなってしまいます。
5.Cookie規制への対応策
3rd party Cookieの規制は既に多大な影響を及ぼしています。
Google社の公式ブログ内にも3rd party Cookieの規制によってメディア運営社の広告収入が52%減少する、という試算が記されており、如何に規制のインパクトが大きいか、わかるかと思います。
まとめ
今後、3rd party Cookieの規制によって、Web広告に依存した顧客獲得は費用対効果が低下していくと考えられます。
このような状況下でマーケティング活動を円滑に行なっていくため、ブランドのファンを作るのに、SNSやインフルエンサーを活用することは有効な手段だと私は考えています。
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