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インフルエンサーとは?インフルエンサーを取り巻く世界観とステマとの違い
最終更新日 2024年4月24日(Wed)
SNSがこれほどまでに日常に浸透している今の時代で、芸能人よりも影響力を持ち、流行までも作り上げるインフルエンサーたち。
この大きな影響を持つインフルエンサーの活用方法を、多くの企業は理解しなければいけません。
ただ単に彼らを起用するだけでなく、ヒット商品を生み出すには、まずは企業側がインフルエンサーという存在について理解しなければいけません。
インフルエンサーとは何か?
インフルエンサーをフォローする理由に関する調査結果
インフルエンサーマーケティングでの成功事例・失敗事例
インフルエンサーマーケティングで注意すべきステマとは
インフルエンサーマーケティングで重要なのは「共感」
インフルエンサーによる親近感が購買行動を促す
インフルエンサーとは何か?
昨今の日本において、多種多様なインフルエンサーが存在しています。
- ファッション系
- 美容系
- フード系
- トラベル系
- ペット系
- 子育て系 など
上記のように幅広い分野があり、さらに専属で本業にしている人もいれば、正社員で企業勤めをしながらインフルエンサーをしている人もいます。まずは、インフルエンサーについて、以下で定義や概念を解説します。
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【2023年】最新のSNSマーケティング戦略を徹底解説!成功事例も交えてポイントを紹介します
インフルエンサーはどのような人物なのか
インフルエンサーは、主要SNSすべてに存在する、フォロワー数の多い影響力を持つ人物を指します。
日本では、主に以下のSNSが使われています。
- YouTube
- X(旧Twitter)
- TikTok
X(旧Twitter)については、2022年1月時点、月間5,895万人のアクティブユーザーがいるとされています。
これだけのユーザーが日々SNSを介してお互いの情報を小まめに交換し、紹介しあっており、その中心となっている人物がインフルエンサーです。
インフルエンサーがおすすめの商品を宣伝すれば、瞬く間に数千万人に名前が知られます。
従来は、現代のインフルエンサーが持つ役割を、マス広告や芸能人が担っていましたが、マス広告への信頼が減少傾向にある今は、インフルエンサーが流行の発信源なのです。
インフルエンサーの定義と種類
インフルエンサーの定義はとても広く、芸能人から一般人まで含まれます。
なぜなら、インフルエンサーとは「世間に影響を与える人物」という意味があるからです。
世間に影響を与える人物であれば、スポーツ選手やテレビタレント、フォロワーを多く持つサラリーマンやOL、主婦まで、すべての人がインフルエンサーとなります。
実際にどのくらいのフォロワーがいればインフルエンサーになるかという定義はありませんが、一般的に1万人前後のフォロワーがいればインフルエンサーと呼ばれます。
- フォロワー1万人前後…ナノインフルエンサー
- 1万人~10万人…マイクロインフルエンサー
- 10万人~100万人…ミドルインフルエンサー
- 100万人以上…トップインフルエンサー
日本国内では、数十万人のフォロワーをもつインフルエンサーが多いです。
インフルエンサーの強みとは
インフルエンサーの強みは、フォロワーが同じ価値観をもっている点です。
ただ多くの母数にアピールできるというだけであれば、これまでのマス広告を使ったアピールと変わりません。インフルエンサーと同じ価値観を持つフォロワーがいるからこそ、インフルエンサーに共感を覚えて商品やサービスが売れるようになるのです。
従来のマス広告では、ある程度のターゲットを決めても狙い通りのペルソナに情報が届かないケースもありました。しかし、インフルエンサーであれば、狙い通りのペルソナに対して、インフルエンサーが製品やサービスを訴求してくれるのです。
インフルエンサーをフォローする理由に関する調査結果
実際にインフルエンサーをフォローする理由に関するアンケートにおいては、以下の結果が出ています。
- 投稿がおもしろいから…54.7%
- 内面・考え方・性格が好きだから…48.7%
- 発信する情報がおもしろいから…48.5%
- 見た目・雰囲気…42.3%
- 紹介する商品が良いから…25.9%
(参考:全国の20歳~50歳の男女1000人に聞いた「インフルエンサー×フォロワー ~商品購入の決め手はマッチ度~」|株式会社ネオマーケティングのプレスリリース)
調査結果にあるように、内面や考え方に惹かれてインフルエンサーをフォローしている人が約半数います。
さらに、「紹介する商品が良い」という理由も25.9%もいました。
このように、フォロワーの多くは、自分と同じ価値観を持つインフルエンサーが勧める商品やサービスに対して、強い信頼を置いているのです。
インフルエンサーマーケティングでの成功事例・失敗事例
インフルエンサーマーケティングで成功する要因は、人間同士の「熱」にあります。デジタル社会と言われている昨今では、商品やサービスの購入に対して無機質・無感情な部分を感じる人もいるでしょう。
しかし、デジタルなコミュニケーションの中には「共感」という「熱」があり、「熱」が「シェア」という形でソーシャルメディア上で広がっていきます。そして、「共感」と「シェア」を作りだすのがインフルエンサーです。
インフルエンサーがある商品に対して投稿を行ったあと、即完売したりサーバーダウンしたりするケースも、事実として起きています。成功事例と失敗事例について、具体的なケースをご紹介しましょう。
1. インフルエンサーの世界観を引き出して成功するケース
インフルエンサーマーケティングで成功するには、インフルエンサー独自の世界観を引き出すことが重要です。
先述したように、インフルエンサーのフォロワーは、似ている価値観を持つ人たちです。そのため、世界観にそぐわないものである場合、共感は生まれません。
さらに、インフルエンサーの世界観を無視してしまった場合、インフルエンサー側も協力してくれない可能性があります。商品やサービスによって独自の世界観がなくなってしまうのは、インフルエンサーにとってフォロワーの期待を裏切る行為だからです。
そのため、企業はインフルエンサー独自の特徴を受け入れた上で協力してもらう必要があります。
2. 従来の広告的手法で失敗するケース
昨今のインフルエンサーブームで、多くの企業は「インフルエンサーを起用すれば商品やサービスが売れる」と勘違いしています。しかし、そう考える企業のほとんどが、PR広告に失敗しています。
従来のよくある失敗事例では、インフルエンサーをただ起用しただけで、企業側が用意したセリフなどを読んでもらうケースです。企業側は、自社の商品やサービスの魅力を余すことなく伝えようとしてしまいますが、この手法ではマス広告と何ら変わりはありません。
なぜなら、企業側ですべて用意してしまうと、インフルエンサー個人の色が出ず、共感が生み出されないからです。
インフルエンサーマーケティングで注意すべきステマとは
インフルエンサーにPR広告を頼んだ場合、原則として投稿に「商品PR」と表示を付けなければいけません。しかし、中にはPR表示をせず、広告であることを伏せる「ステマ(ステルマーケティング)」を依頼する企業もあります。
たとえば、企業から依頼を受けてPRしているにも関わらず「たまたま行ったお店がお洒落だったからおすすめする」というような投稿です。数年前まではこのようなステマも散見されていましたが、2023年10月1日から景品表示法違反の対象として、規制がかかるようになりました。
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ステマによる景表法違反の概要とは
消費者庁のホームページによると、景品表示法は、うそや大げさな表示など消費者をだますような表示を規制し、消費者がより良い商品・サービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守る、と述べています。
規制前の景表法では、宣伝・広告の方法として不当な「優良誤認表示」「有利誤認表示」を禁止しています。
- 優良誤認表示…商品やサービスの内容に対して実際よりも良く見せたり競合サービスよりも良く見せたりする
- 有利誤認表示…商品やサービスの値段を有利に見せかける
そのため、誇張・誇大広告となりえるステルマーケティングに対して、規制の必要性が高まったようです。ちなみに、景品表示法の対象となるのは、商品・サービスを提供する「事業者(広告主)のみ」です。企業から広告・宣伝の依頼を受けたインフルエンサーなどは規制の対象ではありません。(2024年4月現在)
参考:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。
インフルエンサーのPRで購買意欲を引き出せる理由
企業の中には、ステマもPRも同じように考えている企業もあるかもしれません。
いずれも企業の商品やサービスをアピールする「広告」という点では同じです。
しかし、PRだからといって消費者に読まれなかったり購買に繋がらなかったりするわけではありません。
むしろ、企業からのPR案件を依頼されるようになったことで、好意的に考えるフォロワーもいます。
インフルエンサーを応援する気持ちでPR商品やサービスを購入する可能性もあるのです。
しかし、ステマの場合はフォロワーにPRだと伝えていないため、フォロワーは「騙された」「裏切られた」というような気持ちになってしまうのです。
また、PRに関しては、あくまで「PR」の表示をつけていれば、どのように宣伝しても問題ありません。
インフルエンサーが楽しく商品を利用している方法や、ストレートに「応援お願いします」と伝える方法など、インフルエンサーによってPR方法はさまざまです。
実際にフォロワーがPRを通してどのような理由で商品購入を決めているのか、以下の調査結果もあります。
- インフルエンサーの紹介がわかりやすかった/納得できた…53.1%
- 商品自体に魅力を感じた…48.7%
- インフルエンサーのコメントが信頼できた…41.1%
- インフルエンサーが本当い商品を愛用していると思えた…37.1%
- 商品は関係なく好きなインフルエンサーが使っていた…14.7%
(参考:全国の20歳~50歳の男女1000人に聞いた「インフルエンサー×フォロワー ~商品購入の決め手はマッチ度~」|株式会社ネオマーケティングのプレスリリース)
調査結果のように、インフルエンサーのコメントの信頼度・愛用度は、消費者にとって大きなポイントです。
なかには「インフルエンサーが使っていたから」という理由もあります。
これらの意見があるのは、すべてインフルエンサーの世界観を保ちつつ、自分たちの言葉で商品をPRしているからです。
インフルエンサーマーケティングで重要なのは「共感」
フォロワー=ファンであり、熱烈なファンの一部は、自分と似た価値観を持つインフルエンサーに対して絶対的な信頼を置いています。そのため、インフルエンサーが愛用するものであれば、間違いないと考えます。
そこで重要なのは、ただただ商品やサービスの価値を羅列することではありません。
インフルエンサー自体がその商品やサービスを使ってどのように過ごしているかを発信することです。
従来の広告では「〇万個売れている」と数字化する手法がメジャーでしたが、最近ではインフルエンサーの「愛用している」という共感が、フォロワーの高い購買意欲に繋がっています。
企業から依頼された定型の言葉ではなく、インフルエンサーが実際に気に入っているからこそ出る言葉や雰囲気が、フォロワーの心をグッと掴むようです。
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インフルエンサーが伝える「機能性」ではなく「感想」が重要
共感を生むための重要なポイントとして、インフルエンサーの伝える「感想」が重要です。インフルエンサーがどれだけ企業の商品やサービスの機能性を伝えても、フォロワーには響きません。そこには「共感マーケティング」が成り立っていないからです。
- 実際に使ってみて便利
- 実際に使ってみて楽しい
機能性ではなくインフルエンサーの感想という「熱」が、フォロワーに伝わります。
そして、似た価値観を持ち信頼を置いているという前提があるため「インフルエンサーが楽しいと感じるなら間違いない」とフォロワーも確信するのです。
インフルエンサーによる親近感が購買行動を促す
インフルエンサーに対する価値観や信頼の軸となっているのは、インフルエンサーに対する親近感です。
先述したように、インフルエンサーは一般的に住む世界が違うと感じられるような芸能人ではありません。信頼できる親友や家族のような存在です。
だからこそ、親近感があり、信頼が生まれ、購買行動に繋がります。
そのため、企業側が定型の宣伝文句を用意したりステマをしたりしても、購買行動には繋がりません。
インフルエンサーというのは、同じ価値観を持つ仲間同士の代表のような存在です。フォロワーは代表の発信したことについていきますし、代表の言葉を信じます。
そのため、従来のように企業が宣伝を依頼する側に対して先導するような方法では成功に至りません。
企業側がインフルエンサーという価値や存在を理解することが、インフルエンサーマーケティングで最初に理解しておくべき必須のポイントなのです。
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